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【ストリング】最高のマルチを探す旅その⑭/ダンロップ アイコニックオール1.25のインプレ(DUNLOP ICONIC ALL 1.25)

XR3を基準としたマルチフィラメントのインプレ”14本目に選んだのは、

注目のNEWストリング『ダンロップ アイコニックオール1.25』です。

一言で表すと、コシがありつつ柔軟性もある、厚く当てると心地よいマルチストリングです。

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ダンロップ アイコニックオール1.25の特徴・スペック

DUNLOP公式サイト ”アイコニックオール製品ページ”より

ダンロップの公式サイトは、コンセプトや製品特性が、ビジュアルと端的な表現で分かりやすく紹介されています。消費者目線で、とても好感度が高いですね。

今年発売されたダンロップのマルチストリング”アイコニックシリーズ”の中で、アイコニックオールは中間的な位置づけ。バランスの良さとオールラウンドさが特徴にしているようです。

とは言っても、あまり事前情報を信じすぎずに、「Don’t think, Feel!」の精神でレビューしてみます。

ダンロップ アイコニックオール1.25のプロフィールです。

メーカーダンロップ(DUNLOP)
製品名アイコニックオール(ICONIC ALL)
ゲージ1.25mm、1.30mm
カラーナチュラル
素材ナイロン、ポリウレタン
構造・特徴マルチの撚りを強めにした影響か、コシを感じるストリング。マルチ周囲にはポリウレタンの層を用いて、柔軟性も付与している。
製造国MADE IN VIETNAM
発売2020年
定価12m:¥2,500+税
240m:¥33,000+税(ロールタイプ)
メーカーうたい文句

フィラメントをやや硬めに撚り、柔らかさと反発性のバランスを調整。
パワーとコントロールを両立し、オールラウンドな高性能を発揮。

DUNLOP公式サイト ”アイコニックオール製品ページ”より

ダンロップ アイコニックオール1.25のインプレ

【セッティング】WILSON PROSTAFF 97 V13.0(16×19) 50ポンド、1本張り

約2時間打ってきました。★点数です。

反発感
ホールド感
スピン性能
テンション維持
耐久性(切断耐久性)
コスト(市価)
総合点
打感の硬さ

硬質感=ハリを感じつつも、伸縮性・柔軟性もあって、適度に掴んでくれる感覚

フラット系で厚く当てた時のホールドとリリースのバランスの良さが秀逸

打球音が心地良い

こんなストリングです。

基準ストリングであるXR-3の評価も記載します。

反発感
ホールド感
スピン性能
テンション維持
耐久性(切断耐久性)
コスト(市価)
総合点
打感の硬さ

アイコニックオール、かなり好印象です。

反発感

反発感は良いストリングです。

マルチの割に意外と硬質でコシを感じますが、伸縮性は高く、咥えこんでから飛ばしてくれるような反発感を感じます。ナチュラル寄りの感触でしょう。

アイコニックスピードも硬質感があるストリングでしたが、アイコニックオールも間違いなく平均よりは硬め。ただし、スピードよりはオールの方が”バネ感”があります。

打球音は良く、打っていて心地良さも感じるストリングでした。

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ホールド感

コシがありながら、グッとホールドしてくれる感触があります。

しかしながら、マルチにありがちなボヤけたソフト感ではなく、咥えこんだ後にスパンッとリリースしてくれます。

球離れは早すぎず、遅すぎず、ちょうどよい。フラット系や、面に乗せる感覚が重要なスライス、ボレーなどのショットは相性がよいです。

“ナチュラル寄りのマルチ”、やはりそう表現できます。

スピン性能

ストリングの滑りが悪いです。アイコニックスピードは滑りが良かっただけに、これは意外でした。

また使用し始めて割とすぐにギシギシ感が生じて、全然動かなくなります。ずれたストリングを手で戻すのにも一苦労するほど。

スナップバックは期待できず、スピン重視のストリングではありません。

スナップバックが少ないストリングに慣れている私のようなベテランには、この種のストリングでもさほど違和感がありませんが、滑りの良いストリングを愛用している人にとっては、受け入れがたい部分かも知れません。

テンション維持性能

50ポンドで張り上げ、面圧は52.4ポンドと普通程度の張り上がり。張り上がった感じがやや硬く感じるのは、ストリング自体のコシのせいでしょうか。

2時間使用後の初期テンション低下は3.8ポンド程度ですので、ナイロンマルチの平均程度です。

今後も継続して観察していきたいと思います。→ ラケットを手放したため18日で評価終了します。

  • 張り上げ翌日 約2時間使用後 48.6ポンド、▲3.8ポンド、▲7.3% テンション低下は平均的
  • 張上げ18日経過 約5時間使用後 46.2ポンド ▲6.2ポンド ▲11.8%

耐久性(切断耐久性)

ヒッティング開始後すぐにキシミが発生します。表面が徐々にガサガサし始め、ストリングは戻らなくなります。

しかしながら繊維の毛羽立ちは開始2時間の段階ではほぼ見られません。表面削れの割にノッチは深くありません。

6時間使用時点でもまだまだ摩耗は少ないです。

コスト

2020年9月時点で、定価はXR3より100円安ですが、流通価格はまだこなれていない様子。カット品も出てきていないため、1600円~が目安になりそうです。

店舗で張ってもらう方にとっては、比較的安い、コストに優れるストリングと言えるでしょう。

ホームストリンガー視点での感想

マルチながらコシがあり、張っている段階では滑りも良いため、非常に張りやすい糸でした。

クランプによる白潰れはありますが、表面硬度のおかげで傷つきやすくはないため、さほど気をつかわないで張ることができました。

ホームストリンガーにとっては、張りやすい1本です。

XR3と比較して

この検証はXR3を基準に以下の視点で採点をしています。

  1. XR3のコストとそん色ないこと
  2. XR3の打感に劣らないこと
  3. XR3の耐久性を超えること
評価項目勝 者コメント
反発感XR3心地良い爽快な弾きはXR3に分があり
ホールド感ALL咥えこむ感触は優れる
スピン性能XR3最近のXR3は表面の潤滑性が改善している
テンション維持XR3今後変わる可能性もあり
切断耐久性ALL初期の劣化から判断
コストXR3流通価格はこなれている

XR3と、ところどころ良い勝負ができるアイコニックオール。軽快な感触はXR3ながら、そのバランスの良さからXR3代替候補として考えても良いストリングです。

インプレまとめ

ダンロップ アイコニックオール1.25は、コシがあるのに柔軟で、咥えこむのに飛ばしてくれて、スピン性能以外は、バランスに優れたストリングです。

レクシスよりはコシがあって固いけれど、系統として少し似ている気がします。

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同じダンロップのアイコニックスピードとは、かなり味付けが違うストリングでした。

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推奨プレイヤーをまとめます。

アイコニックオールをおススメしたい人
  • 多少打ちごたえが欲しい
  • 高バランス型マルチが好き
  • フラット系、フラットドライブ系、スライス系
  • ボレーヤー
  • タッチ系

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