あけましておめでとうございます。今年の初投稿をします。
ある程度見極めて購入したはずのロールガットなのに飽きてしまった、合わなくなってしまった!他にもっと良いガットを見つけてしまった…でもせっかく買ったロールガットはもったいない。
そんな時にメルカリなどで安く売るのも良いですが、まだ有効活用する手段が残されているかも知れません。
セッティングがベストにはならないかも知れないけれど、ベターにはなりうる、そんな選択肢の提案です。
私の実体験より
私はテニスグッズ好きなこともあり、ストリングについてもいろいろと試したくなってしまいます。もちろん最初は単張りで試打をし、ものすごく気に入ったつもりでロールを買ってみたものの、数本張ったところで合わなくなってしまった。そんな経験は一度ではありません。
一時、極力安くて質の良いマルチフィラメントを探索していた際に『TOALSON Biologic 128』のロールガットを購入しました。が、これは本当に合いませんでした。
私は当時テクニファイバーXR3が気に入ってたため、同じモノマルチという共通点で安かったためバイオロジックを購入したのですが、
- 打感はもっさり
- グシャッとした柔らかさ
- 反発力は中庸
- その他性能でも特筆すべき点を見いだせず
あくまでも自分の感想ですが良いとこなしでした。XR3の『ホールド感』『反発力』『出力』『爽快な打感』にひとつも勝てませんでした。
そのままバイオロジックは不動在庫となり眠っている間に、私は『ポリ/マルチorナチュラルのハイブリッド』の追求、『柔らかポリ単張り』の追求、『ポリ単張りローテンション』の追求など、ストリング迷路を彷徨っておりました。最近XR3を硬めに張るセッティングに戻しテニスの調子が戻ったおかげで、ストリング迷路からも脱しつつありますが、そこで思い出したのが『TOALSON Biologic 128』でした!
トライしてみたこと
少し前に紹介したプロストリンガーの有料講習で得た情報がヒントとなったのですが、あえて全く気に入っていないバイオロジックと、現時点最高のXR3のハイブリッドはどうだろうか!?そんなことを思い立ちました。
その際にプロストリンガー澁谷さんに教えてもらった、縦糸と横糸の性格、役割をもう一度思い出してみました。
縦糸は反発力、スピンなどの性能に関わっている。例えば縦糸のテンションが高い方がパンと弾く感覚=反発力が出る感覚になる。
横糸は支え・土台であり、止めに関わる部分。横糸=土台の硬さ柔らかさは打感に関わる。
いかがでしょうか。これをヒントに、とても気に入っている『XR3』と全く好みではない『バイオロジック』、同じモノマルチ同士でハイブリッドにしてみるとひょっとして何らかの化学反応が起こるかも知れない!?どうせ使わないなら一度くらい試す価値はある!
そしてどうせなら縦と横を変えて2パターンで評価してみようと考えました。
パターン① 縦『XR3』×横『バイオロジック』の場合
セッティングは縦横ともに50Pです。
私はこのセッティングの方が恐らく後述のパターン②よりも良いと予想していました。理由は、
- 評価◎の『XR3』を縦に持ってくることで、『XR3』の性能が発揮される
- 評価×の『バイオロジック』も横糸として土台でいる程度であれば我慢できそう
こんな風に考えていました。
パターン② 縦『バイオロジック』×横『XR3』の場合
こちらのセッティングも縦横50P。
上記の裏返しで、あまり期待していませんでした。理由は逆に、
- 評価◎の『XR3』を横にすると、XR3の性能があまり発揮されなそうでもったいない
- 評価×の『バイオロジック』が縦糸では低性能しか発揮できなそう
と想像していました。
今回のトライアル 私のインプレ
実際にプレイをした上でのインプレですが、見事に予想の逆の結果となり、期待していたパターン①は、悪い例となってしまいました。以下が感想です。
- バイオロジックが横糸となって、打感をつかさどる土台となることで、バイオロジックの『気に入らない打感』に全体が引っ張られてしまう。
- 気に入らない打感が気になりすぎて、XR3の性能までもが損なわれる感覚
- XR3が90点のストリング、バイオロジックが50点のストリングと評価した場合、このセッティング点数は60点 ※(90点+50点)÷2=70点よりも低い…
そして、逆に全く期待していなかったパターン②が良い例となりました。②の感想は以下の通りです。
- 気に入っているXR3が横糸で土台となることで、好感触の打感が保たれる。
- 好みの打感が、縦糸であるバイオロジックの性能を押し上げてくれる感覚
- XR3が90点のストリング、バイオロジックが50点のストリングと評価した場合、このセッティング点数は80点 ※(90点+50点)÷2=70点よりも高い!
一言でまとめると、横糸は偉大!です。
打った時の体感=打感はものすごくストリング評価に関わっているということを再確認しました。打感とは、簡単に言うと打った時の心地よさや気持ち悪さといった感覚的なものです。
尚、今回評価したストリングはモノマルチですので、ポリなどと比較すると元々反発力や心地よさが売りのストリングのため、余計に今回の私のような感想が得られた可能性は否定できません。
今回の経験で得た私の中の結論
横糸は偉大です。ですので、今回の命題である『合わないガットを有効活用する方法』として、
横糸に大好きなストリング、縦糸は『合わないストリング』のハイブリッドにする
こちらを提案したいと思います。恐らく大好きなストリングが良い打感に引っ張ってくれるはずです。これはロールガットだけでなく、単張りについてももちろん同様です。
ただし、あくまでも上記は私の今回の体験からの結論で、まだ課題は残ります。例えばどのような種類のハイブリッドの組み合わせでも、今回の(私の)結論が当てはまるのか!?
- ポリ×マルチ
- ポリ×ナチュラル
- ポリ×モノ
- ナチュラル×マルチ
- マルチ×モノ
上記でも同様のことが言えるのか?
時間はかかりますが、今後少しずつでも続きの答え合わせをしていこうと考えています。
もしこれを読まれている方々の中で参考になる情報があれば、お寄せいただけると幸いです。