ベテランにもマッチしそうなポリ系のストリング探しシリーズ。
第40回目は、『ヨネックス ポリツアースピン』です。
ポリツアースピンは、
硬質感があり、その性能維持は魅力。反発、球持ちは中庸ながら、エッジの利いた5角形断面のおかげで、振れば勝手にスピンが掛かってくれるようなストリングでした。
ヨネックス ポリツアースピン(YONEX POLYTOUR SPIN)の特徴・スペック
製品プロフィールです。
何て端的な商品説明でしょう。とにかくスピン特化型というのが売りのようです。
トッププロでは、カスパー・ルードが現在ハイブリッドで使用中です。
ヨネックス ポリツアースピン(YONEX POLYTOUR SPIN)1.25インプレ
【セッティング】
Babolat PURE STRIKE100(16×19)
48ポンド、プレストレッチ5%、1本張り(ゴーセン張り)
延べ7日間にわたって、延べ7時間打ってきました。
★点数
反発感 | |
ホールド感 | |
スピン性能 | |
テンション維持 | |
コスト(市価) | |
総合点 | |
打感硬さ |
総評:硬めで伸縮性・柔軟性が少な目/打感の変化が少ない点はメリット!!
張り上げ中にも感じますが、伸縮性がやや少な目。そういったストリングは面圧が低く出る傾向があり、実際に低い張りあがりテンションとなりました。打感は硬め、打球音はやや鈍く、その影響もあって少々重さも感じます。
触ってみるとすぐに分かりますが、ポリツアースピンはとにかくエッジがしっかり出た、鋭角な5角形断面のストリングです。その形状的な特性で、スピン性能はとにかく優れています。ある程度振っていけば、勝手にスピンが掛かってくれるような感覚があります。一方で、パワーの少ないチョリっと掛けるスピンは、少しショートボールになりやすい傾向です。
5角形ではソリンコハイパーGが有名ですが、ハイパーGがややエッジがマイルドなのに対して、ポリツアースピンは本当に鋭角な5角形。引っ掛かりではポリツアースピンに軍配が上がります。
スピンストロークはもちろん、サーブもバックハンドスライスも、ストリングにボールがしっかり引っ掛かるため、暴発しない印象で、とにかくスピンコントロールに優れる点が好感触でした。
経糸と横糸が面で接触するためノッチができにくく、その影響もあって打感の変化が少ないです。そしてノッチの出来にくさのおかげもあるのか、テンション維持も非常に優れているようです。
テンション維持性能
テンション維持性能は期待大!!
48ポンドで張り上げ、張り上がりの面圧は47.5ポンドと、やや低め。糸自体の伸縮性の低さの影響と考えられます。
張った当日に1.5時間使用し2.5ポンドのテンションロス、7日後までに7時間使用し延べ4.6ポンド低下。
28日まで経過を追いましたが、テンション維持性能はかなり優れています。
- 張り上げ直後 47.5ポンド
- 張り上げ当日 1.5時間使用後 45ポンド ▲2.5ポンド ▲5.3%
- 張り上げ3日後 延べ3時間使用後 43.3ポンド ▲4.2ポンド ▲8.8%
- 張り上げ7日後 延べ7時間使用後 42.9ポンド ▲4.6ポンド ▲9.7%
- 張り上げ10日後 延べ9時間使用後 42.2ポンド ▲5.3ポンド ▲11.2%
- 張り上げ21日後 延べ10時間使用後 41.8ポンド ▲5.7ポンド ▲12%
- 張り上げ28日後 延べ12時間使用後 41.3ポンド ▲6.2ポンド ▲13%
コスト
2022年5月22日時点で、12mカット品で980円(価格+送料)、200m:12,779円 送料無料~です。
日本製の高性能ストリングがこの価格で買えるのは、コスパ最高としか言いようがありません。
ホームストリンガー視点での感想
エッジのきつい5角形ポリエステルのため、若干張りにくさは感じます。捻じれにも十分注意する必要があるため、ストリンガー泣かせの一本ですね。このストリングを捻じれゼロで張り上げるのは、至難の業です…。
インプレまとめ
ヨネックス ポリツアースピンは、硬め、やや重めの打感。
スイングパワーをスピンに変換しやすく、ある程度振っていくことでスピンでコートに収まってくれるような、コントロールの良さを感じます。打感とテンションの変化が少ない点もメリットでした。
推奨プレイヤーをまとめます。
- スピン性能が命、楽にスピンをかけたい
- 硬めのポリが好き
- しっかり振っていける
- 爽快さよりも豪快さを求める
- コスパ重視