名古屋大学発ベンチャー企業”fff fortississimo”が造るテニスストリングのポリエステルの第4弾です。
ポリ系のストリング探し66本目は、『オリジネーター PET』
同メーカー内比較では、硬さやフィーリングは一番ど真ん中と言えそうな打感の透明なポリ。テンション維持が良くない点は、同ブランドの4つのポリエステル共通の課題です。

fff fortississimoとは!?
同企業の概要やブランドコンセプトは、以前の記事をぜひご覧ください。

fff fortississimo オリジネーター PETの特徴・スペック
| メーカー | fff fortississimo |
| 製品名 | オリジネーター PET |
| ゲージ | 1.25mm |
| カラー | スケルトン(素材色) |
| 素材 | PET |
| 価格情報 | 定価:12m¥1,210(税込) |
| 商品説明 | PETストリングとしては柔らかめに設計しました。球持ちが良いガットです。 手頃な価格が魅力。 |

同社のポリエステルストリングの中では、ややソフトでホールド感が特徴のモデルとされています。
fff fortississimo オリジネーター PET1.25mmのインプレ
【セッティング】
WILSON PRO STAFF X V14(16×19)
50ポンド、プレストレッチ5%、1本張り(ゴーセン張り)
いつも通りのセッティングで、延べ5時間打ってきました。
★点数
| 反発感 | |
| ホールド感 | |
| スピン性能 | |
| テンション維持 | |
| コスト(市価) | |
| 総合点 | |
| 打感硬さ |
総評:ポリとしてはややソフトだがfffの中では中間的な打感/反発系とホールド系の中間ポリ/テンション維持は課題

同社のポリは全体としてソフト系で、モッチリ系の打感が多いのですが、このオリジネーター PETは比較的スッキリしています。
よりハードかつ反発系に位置づけられているオリジネーターH PETと比較して、なぜかこちらの方が反発が感じられました。とは言ってもそこまで大きな違いではなく、4本のポリを使用した実感として、fffのポリの性能差はあまり大きくないということも実感されました。
個人的には、ソフトながらややスッキリ目のオリジネーターは、fffの中では最も良かったと思います。
スケルトンのポリはキシミやすい傾向がありますが、やはりオリジネーターもキシミやすく、スナップバックの持続は悪いです。すぐにパキパキしたキシミ音が出始めます。その影響もあり、まっすぐにボールが出ていきやすい印象でした。
同社のポリエステルの課題である「テンション維持の悪さ」はこの糸でも同様でした。
テンション維持性能
テンション維持性能は低め
オリジネーター PETもテンション維持には少々難ありです。
3日目で13.7%、7日目で16.3%の低下はかなりロスが大きいです。

| 張上げ後 経過時間 | 延べ使用時間 | ポンド数 | テンション 変化 | テンション 変化率 |
|---|---|---|---|---|
| 直後 | 0 | 48.1 | – | – |
| 当日 | 2時間 | 44.2 | -3.9 | -8.1% |
| 7日 | 5時間 | 41.5 | -6.6 | -13.7% |
| 14日 | 6.5時間 | 39.7 | -8.4 | -17.5% |
| 28日 | 7時間 | 39.6 | -8.5 | -17.7% |

ホームストリンガー視点での感想
ツルツルした触感で、ポリ系としては張りやすいストリングです。
インプレまとめ
fff fortississimo オリジネーター PETは、ややソフト系でミディアムな反発感。
打感に不満は少ないものの、同社共通でテンション維持と表面コーティングの維持には少々難ありでした。

- ややソフトな硬さが好き
- クセの少ないポリが好き
- 普段から張替頻度は高め
- コスパ重視(低価格)

