ベテランにもマッチしそうなポリ系のストリング探しシリーズ。
第37回目は、『バボラ RPMラフ』です。
躍動感あふれるプレーが魅力の、あのオジェ=アリアシムが使用していることでも有名なストリングですね。
バボラ RPMラフは、RPMブラストをマイルドな打感にし、スピン性能をアップさせた1本。性能維持は課題ながら、クセの少ない「ラフ加工ポリど真ん中」のストリングです。
バボラ RPMラフの特徴・スペック
製品プロフィールです。
メーカー | バボラ(Babolat) |
製品名 | RPMラフ(RPM ROUGH) |
ゲージ | 1.25mm、1.30mm、1.35mm |
カラー | ブラック、イエロー、蛍光レッド |
素材 | 高密度共ポリエステル |
生産 | MADE IN FRANCE |
価格情報 | 12m:¥3,320(税込) 200mリール:¥44,000(税込) 最安価格12mカット品1,830円(価格+送料)、200m:18,480円 送料無料~ ※2022.4.29楽天調べ |
商品説明 | 勝利につながるスピンを打てます。RPMラフを使用すると、試合で究極のスピンを打てます。 ストリングにボールが当たったときに、文字通りその感触を感じられます。 具体的には、ショットを打つ時にボールがストリングに食いつくような感触を得られます。 フェリックス・オジェ=アリアシム選手など、世界の一流選手に広く使われているのも納得できます。 究極のスピン 八角形の構造、粗い感触、高密度共ポリエステルの組み合わせにより、ボールに高速な回転をかけ、驚異的なスピンレベルを可能にします。 |
RPMブラストにラフ加工を施したストリングです。これまでの経験上、ラフ加工は打感をマイルド・穏やかにし、球持ち・食いつきが増える傾向がありますが、RPMラフはどのような味付けになっているでしょうか。
バボラ RPMラフのインプレ
【セッティング】
PRINCE TOUR100(16×18)
48ポンド、プレストレッチ5%、1本張り(ゴーセン張り)
延べ3日間にわたって、延べ5.5時間打ってきました。
★点数
反発感 | |
ホールド感 | |
スピン性能 | |
テンション維持 | |
コスト(市価) | |
総合点 | |
打感硬さ |
総評:RPMブラストをよりマイルドに、スピン性能UP/守備範囲広し!
まず、うたい文句の通り、回転系のショットは強みだと思います。
そもそもの8角形断面(鋭角ではなく、エッジが丸目の8角形)に、ラフ加工が加わったことでストリングが滑りやすくなり、スナップバックが利いて、結果的にスピンは良くかかる印象です。RPMブラスト基準で、もう少しスピン性能を上げたい、という時に良い選択肢となります。
また、これまでの経験上ラフ加工は、振動減衰性が高くマイルドな打感に感じますが、RPMラフもやはり柔らかマイルドな打感で、球持ちを感じられます。ポリ系としては負担感は少ないでしょう。
その分、打球音は少し鈍いように感じます。スカッと爽快な音が好きな人には、鈍く感じそう。
RPMブラストは良い意味で中庸なポリストリングでしたが、そのラフ版であるRPMラフも「ラフストリングの中庸」と言えそうです。大きなクセがなく欠点が少ないので、守備範囲は広いです。
ショット的には上述した通り、回転系は得意ですので、回転系サーブ、スピンストローク、そしてスライスも快適でした。スピンでコントロールしていく場合に、心強い武器となります。
打感の変化について
テンション維持は平均的ですが、表面コートは強いとは言えず、割と早めにストリング同士の引っ掛かりが生じました。
スナップバックが利きづらくなる分、スピン性能が落ちるのは早めに感じるかもしれません。
テンション維持性能
テンション維持性能も中庸
48ポンドで張り上げ、張り上がりの面圧は48.1ポンドと、ほどほどの面圧です。
張った当日に2時間使用し4.3ポンドのテンションロス、7日後までにさらに3回5.5時間使用し延べ6.4ポンド低下。ポリ系としてはノーマルなレベルでしょう。
- 張り上げ直後 48.1ポンド
- 張り上げ当日 2時間使用後 43.8ポンド ▲4.3ポンド ▲8.9%
- 張り上げ3日後 延べ3.5時間使用後 42.2ポンド ▲5.9ポンド ▲12.3%
- 張り上げ7日後 延べ5.5時間使用後 41.7ポンド ▲6.4ポンド ▲13.3%
- 張り上げ12日後 延べ7.5時間使用後 41.2ポンド ▲6.9ポンド ▲14.3%
- 張り上げ27日後 延べ9時間使用後 41ポンド ▲7.1ポンド ▲14.8%
コスト
2022年4月29日時点で、12mカット品1,830円(価格+送料)、200m:18,480円 送料無料~です。
RPMブラストと定価はさほど変わらないものの、調査時点ではカット品はやや高めですね。もし気に入ったなら、いっそのことリールで買ってしまいたいです。
ホームストリンガー視点での感想
多角形ポリということもあり、スピーディーにたぐると指が痛かったりする場面がありました。
とはいっても、ラフ加工はサラッとした感触で、特別に張りにくいということはないです。張り時間も普段とあまり変わりませんでした。
インプレまとめ
バボラ RPMラフは、RPMブラストをよりマイルドな打感に変え、スピン性能を向上させた1本。ラフ加工ストリングとしては、クセの少ない平均的な性能で、幅広いユーザーをカバーできそうです。
表面コートの維持が若干悪い分、スピン性能、打感の維持が少し課題になるかもしれません。
推奨プレイヤーをまとめます。
- オジェ=アリアシムが好き!
- RPMブラストは好きだが、もう少しスピン性能が欲しい
- RPMブラストは好きだが、もう少しマイルドさが欲しい
- 硬すぎず柔らかすぎないポリが好み
- 頻繁に張り替えられる環境にある