ベテランにもマッチしそうなポリ系のストリング探しシリーズ。
19本目は、『シグナムプロ トリトン124(SIGNUM PRO Triton)』です。
比較的安価に、非常に良質なストリングを提供しているドイツメーカー、シグナムプロが作るソフトポリです。
トリトンは、
「過剰でない程よい柔軟性、スピンコントロールに優れる」私の推しストリングです。
シグナムプロ トリトン124(SIGNUM PRO Triton)の特徴・スペック
まずは製品プロフィールの紹介です。
メーカー | シグナムプロ(SIGNUM PRO) |
製品名 | トリトン(Triton) |
ゲージ | 1.18mm、1.24mm、1.30mm |
カラー | レモンイエロー |
素材 | ポリエステル(High-Tech Co-polyester) |
特徴 |
|
製造国 | MADE IN GERMANY |
価格情報 |
12m:2,860円 最安価格:単張り12mカット品 840円 +送料250円、200m 8,839円 送料無料 ~ ※2021.9.19楽天調べ |
私は今回、1.24mmを試しました。
PROPERTIES
Power | ■■■■■■■□□□ |
Control | ■■■■■■■■■■ |
Comfort | ■■■■■■■□□□ |
Tension & Stability | ■■■■■■■■■□ |
Spin | ■■■■■■■■■□ |
Durability | ■■■■■■■□□□ |
本国のサイトは非常にシンプルに、上記の点数表で分かりやすく性能表示がされています。
尚、シグナムプロは、ウィンブルドンファイナリストのM.ベレッティーニ(イタリア)が契約するストリングメーカーで、ベレッティーニはファイヤーストームを使用しています。
シグナムプロ トリトン124(SIGNUM PRO Triton)のインプレ
【セッティング】
Babolat PURE STRIKE 100(16×19)
49ポンド、プレストレッチ5%、1本張り(ゴーセン張り)
真夏にはポリは50ポンドで張っていましたが、少し気温も下がったため1ポンド落として張り上げました。
事前情報なく張り上げましたが、「痛んでるのか、不良品なのか、なんだかザラザラするな」と思ってしまいましたが、何のことはない、トリトンはラフ加工が施された糸でした。見た目は割と光沢があって、触ってみるまではラフ加工に気づきませんでした。
さてメーカーによるその位置づけは、中程度の柔らかさと弾き、スピンコントロールに優れ、テンション維持性能が良いという評価。実際はどうでしょうか?
さて、約3時間打った★点数です。
反発感 | |
ホールド感 | |
スピン性能 | |
テンション維持 | |
コスト(市価) | |
総合点 | |
打感硬さ |
まず感じたのは、モチモチすぎない適度な柔らかさで手腕が楽!
G-TOUR3やポリツアープロなどのモッチリ系と比較すると打ち応えはあるが、それでも柔らかい部類。最近手腕に疲労を感じることが多かったベテランの私もトリトンは特に負担なく使うことができます。鈍くもなく、鋭くもなく、私にとってはちょうどいい感じでした。
そして引っ掛かりに優れ、スピンも普段よりは掛かってくれる印象。ゴリゴリスピンではありませんが、アウトか?と思ったボールがベースラインに収まってくれた場面を何度か経験しました。
20本近くインプレしてきた中で、ポリのテンション維持性能なんて大差ない!と思いこんでいましたが、トリトンのテンション維持性能は確かなものでした。3時間のヒッティングの間では、心地よい打感を十分保ってくれています。
ストリングの感触詳細を、以下報告していきます。
打感(反発・ホールド)
ほどよい柔軟性によるホールド感、中程度の反発感です。
ソフト過ぎるようなボヤけた印象は少なく、余計なサポートもしない。そういう意味では、ややしっかりしたソフトポリと考えられます。柔らかい糸が多いシグナムプロの中では、比較的しっかりしているポリでしょう。
適度な反発、適度なホールドが好印象でした。
スピン性能
丸形断面の糸に微細なブツブツ加工がされている影響で、これまた過剰ではない程度の、普段+α程度のスピン性能が得られます。
スピンが掛かりすぎるストリングは、ボールが浅くなるなどコントロール面で苦労しますが、トリトンは少し引っ掛かりをよくしてくれる程度で、スピンコントロール面も好印象でした。
テンション維持性能
49ポンドで張り上げ、張り上がりの面圧は49.5ポンド。張り上げテンションは指定通り。
3日間で使用時間が3時間でしたが、テンション低下は5.3ポンド・10.7%はかなり優秀な部類です。
テンション維持は相対的に優れています。
- 張り上げ直後 49.5ポンド
- 張り上げ当日 1.5時間使用後 46.1ポンド ▲3.4ポンド ▲6.9%
- 張り上げ3日後 延べ3時間使用後 44.2ポンド ▲5.3ポンド ▲10.7%
- 張り上げ12日後 延べ6時間使用後 43ポンド ▲6.5ポンド ▲13.1%
- 張り上げ30日後 延べ7時間使用後 42.7ポンド 下げ止まり状態
コスト
2021年9月19日時点で、単張り12mカット品 840円 +送料250円、200m 8,839円 送料無料~と、非常に手ごろに入手可能で、その性能面も考えると、
これ以上ないくらいコスパに優れたストリングです。
ホームストリンガー視点での感想
ラフ加工は特に気にならず、普通の丸形断面のポリエステル程度の張りやすさでした。張り上げ中の糸の伸びも普通程度、プレストレッチはお好みでどうぞ。
インプレまとめ
シグナムプロ トリトン124(SIGNUM PRO Triton)は、柔軟性と打ち応え、反発感とホールド感の全てで過剰さはなくバランス良好。
適度なスピン性能でコントロールにも優れ、テンション維持性能も高い。幅広いユーザーに受け入れられそうなポリストリングでした。
推奨プレイヤーをまとめます。
- 柔らかすぎてボヤけた糸からの変更検討中
- 今のポリが硬すぎるので柔らかい糸へ変更検討中
- スピン量を増やしたい、楽にスピンを打ちたい
- テンション維持性能にこだわる
- コスパ重視