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【ストリング】最高のマルチを探す旅/その④ウイルソン センセーション17のインプレ(WILSON SENSATION)

※2020.8/6 切断耐久性を追記しました!

XR3を基準としたマルチフィラメントのインプレ”4本目は、『ウイルソン センセーション17』です。

マルチのマイルドさがありながら心地よい打感、高コスパのストリングでした!

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ウイルソン センセーション17のスペック

センセーションは、私は初めて試すストリングです

先日から、ウイルソンNXTコントロール、テクニファイバーデュラミックスと、ポリ・ナイロン・ポリウレタンのコンポジットマルチストリングが続きましたので、今回はベーシックなマルチを試してみようと思いセンセーションにしました。

まずはストリングのプロフィールです。

メーカーウィルソン(WILSON )
製品名センセーション(SENSATION)
ゲージ1.25mm、1.30mm、1.35mm
カラーナチュラル
素材ナイロン
構造・特徴非常にオーソドックスな構造で通常のマルチフィラメント
製造国台湾
定価2000円+税
メーカーうたい文句均一性と耐久性の高いデュポン社製高品質フィラメントをウェットラップ製法により生成した、ソフトフィーリング&高反発性能ストリングス。

ウイルソン センセーション17のインプレ

PRINCE TOUR 100P(18×20)52ポンド、1本張りで張り上げました。

さて、延べ1.5時間打った後の☆点数です。

反発感
ホールド感
スピン性能
テンション維持
耐久性(切断耐久性)
コスト(市価)
総合点
打感の硬さ

センセーションを張り上げている最中には「柔らかくてマイルドさが売りの、悪く言えばコシがない、ぼやけたストリングだろうな…」と予想していました。しかし、打ってみるとその予想を裏切る良いストリングと感じました。これだけ低価格でこのパフォーマンスなら、とても素晴らしいストリングと言えます!

基準ストリングであるXR-3の評価も記載します。

反発感
ホールド感
スピン性能
テンション維持
耐久性(切断耐久性)
コスト(市価)
総合点
打感の硬さ

続いて各性能について、XR3との勝敗も示していきます。

反発感

私は基準ストリングXR3の、芯があり、伸縮性が高く、心地よく弾く感覚が好みです。一方、センセーションは、一言でいうと過剰ではない適度な反発と言えます。飛び過ぎず、飛ばなすぎず、といった表現が当てはまりそう。

素材はナイロン単体ですが、メーカーの売りではデュポン社の高品質なナイロンを使用しているとのことで、そのせいか分かりませんが、ベーシックな構造のナイロンマルチストリングの中ではぼやけた感じは少ないと思います。

XR-3を基準とすると、反発=飛びは控えめですが、ストリングが飛ばしてくれる感覚は感じ取れるでしょう。

ホールド性能

マルチ特有のソフトな感触はありますが、ホールドしてからストリングの戻りで飛ばしていく感覚よりは、もう少し球離れが良いイメージです。

スピン性能

唯一感じた欠点かも知れませんが、スピン性能は低いと言わざるを得ません。

このストリングは表面の滑りがものすごく悪く、すぐにストリングがギシギシしてしまいます。当然スナップバックはあまり期待できません。実際にスピンサーブ、スライスサーブはいつもよりも回転が掛からず、オーバーするケースが増えました。

スピン性能は欠点と言えます

テンション維持性能

  • 52ポンドで張り上げ、直後は53.8ポンドの面圧が出ました。1.5時間使用後のテンションは52.6ポンド。初期テンションロスは少ない結果です。
  • 張り上げ16日後、延べ4時間使用後は51.8ポンド、△2ポンド、△3.7%。テンション維持性能に優れています。
  • 張り上げ28日後、延べ5時間使用後48.8ポンド、△5ポンド、△9.3%、少しずつ維持が悪くなってきました。
  • 張り上げ37日後、延べ7時間使用後48.8ポンド、△5ポンド、△9.3%、テンションは下げ止まりか?すでにストリングはギシギシですが、毛羽立ち、ほつれはありません。ノッチも程度も許容範囲。意外と耐久性がある!?
  • 張り替え42日後・使用時間約9時間 直前テンションは前回同様のところで切れました。

耐久性(切断耐久性)

ヒッティング開始1.5時間後の毛羽立ちはありません。しかしあっというまにギシギシ感が出てしまいます。表面コーティングはあまり強くなさそうです。

ノッチは1回の練習ではあまりできていません。意外と切断耐久性は高いかも?今後の経過に注目です。

2020.8/6追記

張り替え42日後・使用時間約9時間のところで切れました。他のストリングと使い分けしながらだったことも影響したのか、非常に長持ちしました。テンション維持も最後までよく、耐久性はマルチとしてはかなり良いと思います。

切断後の修正評価

切断耐久性の評価を上げました。

反発感
ホールド感
スピン性能
テンション維持
耐久性(切断耐久性)
コスト(市価)
総合点

コスト

2020年6月時点で、定価はXR3より-600円。流通価格も安く、素晴らしき低コストマルチです。

ホームストリンガー視点での感想

1.25mmという細さ、マルチの柔らかさから比較的張りやすいですが、コシが少ないため、ホールの場所によっては通しにくい時があります。

新品時のコーティングはツルツルしているので、クランプがすべらないように一定の注意は必要です。気になったのは太さです。1.25mmの割にやや太く見えのはただの気のせいでしょうか。

ストリンガーにとってはまあまあ張りやすい1本です。

XR3と比較して

この検証はXR3を基準に以下の視点で採点をしています。

  1. XR3のコストとそん色ないこと
  2. XR3の打感に劣らないこと
  3. XR3の耐久性を超えること
評価項目勝 者コメント
反発感XR3センセーションの反発はほどほど
ホールド感Sensation過度ではないちょうど良いホールド感
スピン性能XR3センセーションはスピン性能はかんばしくない
テンション維持引分けセンセーションのテンションロスはゆっくり
切断耐久性Sensation意外にも持ちが良かったセンセーション
コストSensation定価、流通価格ともにセンセーションは格安

センセーションは、ほどほどの反発、適度なホールド感、低いスピン性能が特徴です。テンション維持は良好ですが、すぐにストリングがギシギシする特徴もあり、トータルの性能維持・耐久性は△と考えられます。

心地よい反発性はやはりXR3、スピン性能は大きなデメリットなのでXR3の代替とはなりません

ウイルソン センセーション17インプレまとめ

マルチの長所をしっかり表現できていて、バランスの良いストリングでしょう。マルチの中には、グシャっとしたぼやけた打感のものも見られますが、センセーションは不快さを感じることは少ないです。

テンション維持、切断耐久性もマルチの中では素晴らしい結果でした。

最後に推奨プレイヤーをまとめたいと思います。

センセーションをおススメしたい人
  • マルチストリングが好きだがコストも重視する
  • しっとりとしたホールド感よりも軽快なホールド感が好み
  • テンション維持性能を重視する(切れにくい人)
  • フラット系、スライス系
  • タッチ重視のネットプレーヤー

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