ベテランにもマッチしそうなポリ系のストリング探しシリーズ。
第35回目は、『トアルソン レンコン・デビルスピン (TOALSON RENCON DEVIL SPIN)』です。
レンコン デビルスピンは、ドライな打感でありつつも一定の柔軟性を有し、表面の尖りによってボールが引っ掛かる感触が強いポリ系です。テンション維持は良さそうでしたが、切断耐久性は決して高いとは言えない結果でした。
トアルソン レンコン・デビルスピン (TOALSON RENCON DEVIL SPIN)の特徴・スペック
製品のプロフィールから紹介します。
メーカー | トアルソン(TOALSON) |
製品名 | レンコン デビルスピン(RENCON DEVIL SPIN) |
ゲージ | 1.20mm、1.25mm、1.30mm |
カラー | ブラック、レッド、ブルー、イエロー |
素材 | ポリエステル(異弾性複合コア) |
生産 | MADE IN JAPAN |
価格情報 | 12.2m:¥ 2,750 (税込) 60mリール:¥11,110 240mリール:¥41,800 最安価格12mカット品1,460円(価格+送料)、60m:¥5,981、240m:¥18,750 送料無料~ ※2022.4.11楽天調べ |
商品説明 | 常識を覆す悪魔のスピン!! アスタリスタで実証した、ボールのスピードに合わせて反応する異弾性複合コア技術を ポリエステルストリングに採用。下記写真の黒い部分には耐久性に優れた高粘度ポリエステル、 透明の部分には反発性と柔軟性に優れた中粘度ポリエステルを使用。 強靭な突起が、ボールをしっかりと掴み、常識を覆すスピンを生み出します。 |
粘度の違うポリエステルを組み合わせた構造で、「ボールのスピードに合わせて反応する」という部分でルキシロンのスマート、プリンスのハリアーレスポンスに似た発想のストリングですね(ただしデビルスピンが先発)。
トアルソン レンコン・デビルスピン (TOALSON RENCON DEVIL SPIN)のインプレ
【セッティング】
PRINCE TOUR100(16×18)
48ポンド、プレストレッチ5%、1本張り(ゴーセン張り)
3回にわたって延べ3.5時間打ってきました。
★点数
反発感 | |
ホールド感 | |
スピン性能 | |
テンション維持 | |
コスト(市価) | |
総合点 | |
打感硬さ |
総評:ドライ目の打感ながら柔らかさも/引っ掛かりの高さはこの上ない
粘度の違う異素材を組み合わせた日本製の高品質ポリであるデビルスピンは、ややドライ寄りの打感。フラットに当たった時に球持ちも感じつつ、比較的「パスーン(乾いた軽快な感触)」とした打感です。
粘りの強いモッチリ系が苦手な人、ガツっとくるハード系が苦手な人には、中間的な打感のデビルスピンはちょうど良いと思います。
触ってみるとすぐに理解できますが、表面の突起は非常に角が立っていて、手を押し付けて擦ると痛いくらいにエッジが立っています。この表面形状からくる引っ掛かり感のおかげで、持ち上げる系のショットはとても楽でした
スピン性能◎/タッチ系ショットも良好!
スピン性能は間違いなく高いです。
表面の引っ掛かりが強いため、チョリチョリ系の擦るスピンでは回転量が増えすぎて失速しかねないほど。しっかりと打つスピンの方が相性が良く、ギュインと落ちる良いスピンになってくれるでしょう。
ただ、表面の滑りは決して良いとは言えず、ポリの中では比較的早期からキシミが生じて戻りが悪くなるところは難点でした。糸自体の摩擦が大きいためか、ノッチの出来やすさも気になります。
スライス系、ボレーなどのタッチ系は非常に感触が良く、糸自体の柔軟性を感じながら、コントロール良く打つことができました。
テンション維持/耐久性
テンション維持性能は最初は良さそうだったが…
48ポンドで張り上げ、張り上がりの面圧は50.9ポンドと、テンションの出方はノーマルレベル。
張った当日に1.5時間使用し3.5ポンドのテンションロス、2日後さらに1.5時間使用し延べ6.6ポンドも低下しました。
しかし3日後にさらに30分使った段階=延べ3.5時間程度で、ボレストのストローク側で打っている最中に突然破裂するように切れてしまいました。普段私はポリエステルストリングを切ることはほぼなく、しかもこんな早い時期に切れるのは初めての経験です。
切断箇所は、スイートエリア上部寄り、真ん中2本の経糸の左右1本ずつ(計2本)が同時切断していました。切断面を見ると、縦に割れるような切れ方で、デビルスピンの構造体に沿って切れたことが理解できます。
形状的にエッジが立っているデビルスピンは、経糸と横糸が互いを削り合ってしまったようです。
テンション維持性能は、切れない限りは良い可能性もありますが、今回の検証では3日後という早期に切断してしまったため、経過観察ができませんでした。
ホームストリンガー視点での感想
素材自体は硬い印象です。
鋭角なエッジを持つデビルスピンは、ねじれには非常に気を使って、少し時間をかけながら張る必要がありました。
インプレまとめ
トアルソン レンコン・デビルスピン (TOALSON RENCON DEVIL SPIN)は、ややドライ寄りの打感でありつつ球持ち感もある。
引っ掛かりの良さが特徴で、スピン性能は非常に高いポリエステルストリングでした。
切断耐久性が不安点ですが、これは人によって大きく異なりそうです。
推奨プレイヤーをまとめます。
- えげつないエッグボールを目指す人
- 今よりスピン量を増やしたい
- フラットドライブ系
- ストリングを切りにくい人
- 硬すぎず柔らかすぎない中間的な硬さのポリが好き