ベテランにもマッチしそうなポリ系のストリング探しシリーズ。
第42回目は、『ポリファイバー ヘキサブレード(POLYFIBRE HEXABLADE)1.25mm』です。
ポリファイバーは、ポリオレフィンやポリエチレンといった少し変わった素材を用いて、主に柔らかな打感と良心的価格を実現しているメーカーです。メジャーな銘柄では、TCSやブラックヴェノムが有名です。
ヘキサブレードは、
ナイロンモノ以上、ポリエステル未満といった柔らかな打感で、ナイロンの次の選択肢として考えられます。ただし、その伸びやすさと表面耐久性は少々気になるところです。
ポリファイバー ヘキサブレード(POLYFIBRE HEXABLADE)の特徴・スペック
製品プロフィールです。
メーカー | ポリファイバー(POLYFIBRE) |
製品名 | ヘキサブレード(HEXABLADE) |
ゲージ | 1.18mm、1.20mm、1.25mm(正規代理店では1.20mm,1.25mmのみの取り扱い) |
カラー | ブルー |
素材 | ポリオレフィン |
生産 | MADE IN GERMANY |
価格情報 | 12m:¥2,970(税込) 200mリール:オープンプライス 最安価格12mカット品830円(価格+送料)、200m:8,900円 送料無料~ ※2022.6.12楽天調べ |
商品説明 | 特徴 スピンがかかる要因で一番重要なのはホールドする時間。ポリオレフィンを素材に使用しているため、 ホールド時間が長く、さらにヘキサゴナルシェイプでひっかく、まさに理想のスピン系ストリング PK West公式サイト ポリファイバー商品ページより ・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・ このエチレンストリングは、ボールのフェルトに余分なグリップを提供し、 最適なスピンを生み出す特徴的な六角形のプロファイルを備えています。 この表面構造のプラスの副作用は、弦が素早く切り欠き、滑りを防ぐことです。 Polyfibre Hexabladeは、他のストリングよりも少し硬い感じがしますが、 PolyfibreのStandardized Molecular Distribution Technology(SMD)のおかげで 非常に耐久性があり、動的弾性が高いため、腕に特にかかりやすくなっています。 最大のスピンと最小の労力で最適なコントロールを求めるトップスピンプレーヤー のために特別に設計されたストリング。 Polyfibreドイツ公式サイト 商品ページより |
ポリファイバーのストリングは、おおむねソフトかつホールド感が売りのモノが多いのですが、ヘキサブレードはどんな味付けになっているでしょうか。
ポリファイバー ヘキサブレード(POLYFIBRE HEXABLADE)1.25mmインプレ
【セッティング】
Prince TOUR100(16×18)
49ポンド、プレストレッチ5%、1本張り(ゴーセン張り)
延べ2日間にわたって、延べ5時間打ってきました。
★点数
反発感 | |
ホールド感 | |
スピン性能 | |
テンション維持 | |
コスト(市価) | |
総合点 | |
打感硬さ |
総評:柔らかで球持ちが良いが飛びは抑えめの感覚/テンション維持、耐久性に難あり…
ポリファイバーのポリオレフィン系のストリングは、とにかく張っている最中に、その伸びの大きさに驚かされます。TCSもブラックヴェノムもよく伸びる糸でしたが、それに比べると少しだけ伸びは控えですが、やはり張り上げ時の伸びは大きいストリングです。
打感は非常に柔らかく、ホールド感を大きく感じます。一方、鈍い打球音の影響もあり、反発感が乏しく、スコーンと気持ちよく飛んでいってくれない感触でした。個人的に、好みの感触ではありません。
頑張って5時間ほど使用し続けましたが、段々と「これってナイロンモノ!?」と思わされるくらい、ポリ系としてはコシが弱いように思います。
また、表面コーティングが強いとは言えず、すぐに引っ掛かりが生じ、気持ち良いスナップバックが得られません。6角形断面のストリングなのですが、特筆してスピン性能に優れるという印象はありませんでした。
テンション維持性能
テンション維持性能はこれまでのワーストレベル
49ポンドで張り上げ、張り上がりの面圧が44.9ポンドとかなり低く出ました。張り上げ中からどんどん伸びていってしまっているのでしょうか!?なかなか経験したことのないレベルです。
また、張った翌朝(約半日後)に、全く使用していない状態ですでに3.8ポンド低下。その日のうちに2時間ほどプレーし、翌日3時間、延べ5時間使用して、6.4ポンド(14.3%)も低下してしまいました。
今後の経過を見るまでもなく、テンション維持性能はかなり低いと言わざるを得ません。
- 張り上げ直後 44.9ポンド
- 張り上げ半日後 未使用 41.1ポンド ▲3.8ポンド ▲8.5%
- 張り上げ翌日 延べ2時間使用後 40.1ポンド ▲4.8ポンド ▲10.7%
- 張り上げ2日後 延べ5時間使用後 38.5ポンド ▲6.4ポンド ▲14.3%
- 張り上げ7日後 延べ6時間使用後 37.4ポンド ▲7.5ポンド ▲16.7%
- 張り上げ14日後 延べ7時間使用後 36.7ポンド ▲8.2ポンド ▲18.3%
- 張り上げ24日後 延べ8時間使用後 36.5ポンド ▲8.4ポンド ▲18.7%
コスト
2022年6月12日時点で、12mカット品830円(価格+送料)、200m:8,900円 送料無料~です。
価格はかなり安く、さすがポリファイバーです👍
ホームストリンガー視点での感想
ポリオレフィン素材は、ポリ系ではありますが本当に伸びやすい素材で、そのしなやかさから、非常に扱いやすいストリングでもあります。
多角形ストリングのため、当然捻じれには気を遣う必要がありますが。
インプレまとめ
ポリファイバー ヘキサブレード(POLYFIBRE HEXABLADE)は、非常に柔らかでコシが少な目。ホールド感は高く、弾き感は控えめです。
テンション維持性能と表面コーティングの耐久性にやや難があり、多角形の引っ掛かりの良さが十分発揮できない部分を感じました。
常に張りたてでプレーできるホームストリンガー以外は、なかなかその良さを享受しにくいのかも知れません。
推奨プレイヤーをまとめます。
- とにかく柔らかいポリストリングを求めている
- とにかく多角形ストリングが好み
- テンション低下に敏感ではない
- ホームストリンガー(張替環境に恵まれている人)
- コスト重視