ダンロップ社のストリングモニターに当選し、新しいポリエステルストリングであるエクスプロッシブ・ターボを入手することができたため、早速堪能してきました。
ポリ系ストリングの検証85本目は、『ダンロップ エクスプロッシブ・ターボ125(DUNLOP EXPLOSIVE TURBO 125)』です。このストリングは、
「硬すぎない粘りのある多角形ポリで、飛びとコントロールのバランスを求める人」 に向いたストリングといえそうです。

ダンロップ エクスプロッシブ・ターボ125(DUNLOP EXPLOSIVE TURBO 125)の特徴・スペック
| メーカー | ダンロップ(DUNLOP) |
| 製品名 | エクスプロッシブ・ターボ(EXPLOSIVE TURBO) |
| ゲージ | 1.20mm、1.25mm |
| カラー | ブラック |
| 素材 | ポリエステル |
| 生産 | MADE IN JAPAN |
| 価格情報 | 12m:2,860円(税抜価格 2,600円) 200m(ロールタイプ):37,400円(税抜価格 34,000円) |
| 商品説明 | ①新素材を用いてプレーのパフォーマンスを向上させるBOOST POLYESTER(ブーストポリエステル) 素材メーカーとの共同開発により、一般的なストリング素材と比較して高純度・高粘度のポリエステルを新たに採用しました。これにより、ラケットが生み出す爆発的なエネルギーに負けない速いレスポンス性能と柔らかな打球感を実現します。 ②ダンロップ独自形状のOCTAGON SHAPE(オクタゴンシェイプ)を採用 専用の押出成型金型を用いたダンロップ独自の八角形断面形状により、スピン性能が向上しています。 この2つの特長により「EXPLOSIVE TURBO」は、「EXPLOSIVE」シリーズにおいて、反発性能、スピン性能で優位性を発揮し、最も球威のある「高速高弾道」を実現します。 |
ダンロップのポリエステルストリング『エクスプロッシブシリーズ』の中では、やや高弾道、ミディアムな打感(しっかり-柔らか)、ミディアルムな弾き感(食いつき-弾き)に位置付けられているようです。
ダンロップ エクスプロッシブ・ターボ125(DUNLOP EXPLOSIVE TURBO 125)のインプレ

【セッティング】
PRINCE TOUR100(290g)2026(16×19)
49ポンド、プレストレッチ5%、1本張り
1週間で、延べ5時間ほど打ってきました。
★点数

| 反発感 | |
| ホールド感 | |
| スピン性能 | |
| テンション維持 | |
| コスト(市価) | |
| 総合点 | |
| 打感硬さ |
総評:粘り感がある中間的な硬さ/嫌なところが少ない/コーティング維持が課題
打球感:ミディアムハード+やや粘りのあるフィーリング
硬さは「中間〜やや硬め(ミディアムハード)」といった位置づけ。
打球時にほんのり粘りを感じるタイプで、手に伝わる感触は高弾性寄りです。ポリの中でも「カラッとした乾いた打感」「しっとり系」「粘り系」などいろいろありますが、このストリングはその中でも “やや粘り感のある高弾性ポリ” という印象でした。
反発感:ポリの中では飛ばしやすい部類
反発感は悪くなく、ポリ特有の「しっかり振らないと深く飛ばない」というしんどさは控えめ。
軽く合わせてもある程度深さが出しやすく、コントロールのしやすさが好印象でした。深いボールを安定して打ちやすいので、ラリーの展開が作りやすいタイプでした。
スピン性能:中程度。弾道はやや高めに出る
私としては「多角形=必ずスピンが強い」という認識は持っていませんが、このストリングのスピン性能は“中程度”。
純粋な引っ掛かりはそこまで強くないものの、反発感との相乗効果で 弾道がやや高めに出る傾向があり、結果としてスピンボールが打ちやすく感じる場面もありました。
課題:キシミの早さとストリング戻り
気になった点としては、初日インドア使用にも関わらず、比較的早い段階でキシミが発生したこと。
ストリングの戻りが悪くなり、表面コーティングの弱さを感じました。
多角形ゆえの摩耗の早さもあるかもしれませんが、耐久性・表面処理の強さはやや課題に感じます。
テンション維持性能

ポリエステルとしてはテンション低下は中程度~やや良い程度でしょうか。
表面コーティングのキシミは初回ヒッティング時から発生してしまいました。
| 張上げ後 経過時間 | 延べ使用時間 | ポンド数 | テンション 変化 | テンション 変化率 |
|---|---|---|---|---|
| 直後 | 0 | 49.2 | – | – |
| 当日 | 1.5時間 | 45.6 | -3.6 | -7.3% |
| 3日 | 3.5時間 | 45.0 | -4.2 | -8.5% |
| 7日 | 5時間 | 44.0 | -5.2 | -10.1% |
ホームストリンガー視点での感想
あまり多角形であることを意識せずに、一般的なの張り心地でした。張る上でのクセはありません。
インプレまとめ
エクスプロッシブ・ターボは総合すると、「硬すぎない多角形ポリで、飛びとコントロールのバランスを求める人」 に向いたストリングと言えそうです。自分にとっては嫌なところが少ないポリストリングでした。
ミディアムハードのポリエステルが好きな人
ポリでもある程度の飛びが欲しい人
多角形入門版として
コントロール性を重視する人
ダンロップのストリングは、日本製造のモデルが多く、品質面での安心感が非常に高いと感じています。実際、今回紹介したストリング以外、どのモデルも仕上がりが安定しており、信頼を置けるメーカーです。
さらに、ストリングの特性を“感覚”だけでなく 客観的な実験データ として提示してくれる点も、個人的には大きな評価ポイント。ユーザーが性能を理解しやすく、選びやすい環境を整えてくれているメーカーは多くありません。
こうした姿勢も含めて、ダンロップは「安心して試せるストリングブランド」だと改めて感じました。


