いまさらなのですが、私にとって基準ストリングになっている”テクニファイバーXR3について、当ブログでレビュー詳細を紹介しておりませんでした。
改めて、なぜXR3が基準ストリングと言えるのか、その所以を紹介したいと思います。
私の大好きな、マルチストリングのど真ん中『テクニファイバーXR3』です。
テクニファイバー XR3のスペック
XR3のプロフィールです。
メーカー | テクニファイバー(tecnifibre) |
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製品名 | エックスアール3(XR3) |
ゲージ | 1.25mm、1.30mm |
カラー | ナチュラル、ブラック、レッド、ゴールド |
素材 | ナイロン、ポリウレタン |
構造・特徴 | 中央に3つのモノフィラメント芯を有し、その周囲をマルチフィラメントで包むナイロン”モノマルチ”の代表格 |
製造国 | フランス |
定価 | 12m単張り:2600円+税、200m:36,400円+税 |
発売年 | 1998年 |
メーカーうたい文句 | 柔らかさ、スピード、コントロール。高次元でのバランスにこだわったストリング。 |
XR3の断面を見ると、三本のモノフィラメント芯があり、その周囲がマルチ構造となっています。
マルチのマイルドさに、モノストリングの弾きの良さがほどよく加味され、絶妙なバランスのストリングに仕上がっているのです。20年を越えるロングセラーは伊達じゃない!
私の★評価は以下の通りです。
反発感 | |
ホールド感 | |
スピン性能 | |
テンション維持 | |
耐久性(切断耐久性) | |
コスト(市価) | |
総合点 | |
打感の硬さ |
テクニファイバーのポリウレタン配合マルチについて
こちらのリンク、KPIのオフィシャルページのインタビュー記事は非常に参考になります。
世界で初めてマルチストリングにポリウレタンを使用したのは、テクニファイバーだそう。
そして、テクニファイバーだけが、マルチ繊維1本1本にポリウレタンを浸透させているため(他社は表面コーティングにポリウレタンを使用)、独特の粘りのある伸縮性・復元力があり、テンション維持力も高いとのこと。
そして、フランス自社工場での一貫生産も、高い品質を保つ秘訣なようです。
私もテクニファイバーのマルチは、弾きが良く爽快な打感のものが多いため、とても好みです。それは、このテクニファイバー独自の製法によるものだということが、改めて理解できました。
テクニファイバーは!?
ポリウレタンマルチの先駆者!
ポリウレタンをマルチに浸透させることで高性能を発揮!
自社工場生産で高品質
テクニファイバー XR3 1.25のインプレ
【セッティング】 WILSON PRO STAFF97 V13.0(16×19)50ポンド、1本張り
改めて延べ3時間打ってきました。
打感は、シャープな高反発と適度なマイルドさ
性能は、全体的に高バランス
爽快で軽快な打球音で、心地よいプレーが可能
こんなストリングですが、以下もう少し細かく触れていきますね。
反発感
しっかりボールを飛ばせる反発を感じます。打球音も心地よく、爽快です。
マルチなのにこんなに爽快、軽快というのがこのストリングの売りですね。
ホールド感
ポリウレタンによる粘り強い弾性があり、適度なマイルドさ=ホールド感があります。
反発とホールド感の両立が上手く表現できているストリングです。
スピン性能
表面が削れてキシミはじめるまでは、マルチの割にストリングも程よく滑ってくれます。
スナップバックを大きく期待するようなストリングではないものの、ナイロンとしては及第点のスピン性能です。
強烈スピナーではない自分にとっては、XR3程度のスピン性能の方は、パワーとのバランスにおいて理想です。
テンション維持性能
50ポンドで張り上げ、面圧は53.2と高めに出ました。思った以上に硬めに張り上がるのがこのストリングの特徴です。
3時間使用後の初期テンション低下が4.3ポンド程度ですので、テンション維持性能は良い方の部類です。
継続して観察していきたいと思います。
- 張り上げ直後とヒッティング3時間後のテンション低下は4.3ポンド、▲8.1%と小さめ
- 張上げ7日経過 約4時間使用 48.0ポンド ▲5.2ポンド ▲9.8%
- 張上げ11日経過 約4.5時間使用 ストローク中に切断
耐久性(切断耐久性)
テクニファイバーのマルチ全般がその傾向ですが、切断耐久性は高いと言えません。
3時間で、ところどころ毛羽立ちが生じています。ただし、XR3はマルチの割に表面の滑りが良く、この状態でもキシミは程々で、ストリングの戻りをまだ維持しています。ノッチもさほど深くありません。
普段からの経験上、この後に突然弱っていくのですが笑
さて7日経過・4時間使用後に毛羽立ちが一気に進みます。11日後4.5時間使用時点で切断しました。
やはり5時間前後の耐久性です。
コスト
単張り定価2,600円、流通価格も比較的安く、コスパの高さはものすごく優れています!
ホームストリンガー視点での感想
マルチにしては程よく滑り、柔軟性、適度なコシがあります。滑りには注意が必要ですが、ものすごくデリケートな糸という訳ではありません。
ホームストリンガーにとっては、とても張りやすい1本でした。
インプレまとめと推奨プレーヤー
XR3は、マルチストリングのど真ん中、性能面でも、打感においても、バランスに優れており、ジュニアから、女性・ベテランまで、幅広い層に使ってもらえそうです。
『シャープさとマイルドさの両立』
『高バランスな性能』
『爽快感』
が特徴のマルチストリングです。耐久性以外に欠点らしきものは見当たりません。
最後に推奨プレイヤーをまとめます。
- 高速スイング、ハードスピナー以外全てのプレーヤー
- ポリではパワー不足、もっと楽に飛ばしたい
- モノで柔らかさが足りない
- 財布に優しいマルチを探している
- 特徴がありすぎるストリングはイヤ!
- ストリングの基準として、ファーストチョイス
- 高耐久性マルチを求めている