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【ラケットインプレ】#テクニのボックス/テクニファイバー TF-40 2022(315g 16/19)のインプレ・レビュー(Tecnifibre TF-40)

テクニファイバーの「#テクニのボックス」発売前ラケットモニターに当選しました。

私自身、ボックスフレームのラケットを選択するケースが多く、現在もセミボックス形状のプリンスツアー100を愛用しています。特に、フレーム剛性高め(硬目)のボックスフレームが好きで、余計なしなりは少ないのに程よく優しい、そんなラケットを求めています。例えば、プリンスツアー100、バボラピュアストライク100、ウイルソンプロスタッフの打感は非常に好みです。

さて前段が長くなりましたが、モニターラケットのTF-40、早速打ってきましたのでインプレ・レビューします。

TF-40は、デザインも含め非常に完成度が高いラケットでした!

Contents

モニターラケット当選/オンラインサロンへの参加

2021年12月にSNSで募集がかけられた「#テクニのボックス」ラケットモニターキャンペーンに、ダメ元のつもりで私も応募したところ、12月21日に当選連絡メールと意思確認が届きました。当然「モニター参加」で返信です。

今回は「有料モニターキャンペーン」とのことですが、モニターが負担するのはあくまでもラケット返却時の送料のみでした。とにかく、発売前のニューラケットを試打できる特別感は最高です!

オンラインサロンの様子

その後、2022年1月6日(木)午前中指定便で、テクニファイバーTシャツとともにモニターラケットが到着しました。

当日の20:00からは、メーカーによる【オンラインサロン】に参加し、しっかりと製品説明を受けました。オンラインサロンへの参加人数は20名弱でしたので、このモニターキャンペーンでラケットを貸与されたのはその程度の人数だったのでしょうか。また、途中からはテクニファイバー契約の守屋宏紀プロが、滞在中のオーストラリアからサプライズゲストとして参加!

守屋プロは、全豪オープンの予選に参加できることを期待して待っているとのことでした。そんな状況の中、貴重な時間を割いてモニターとの交流に参加してくれたことには本当に感謝です。守屋プロのオーストラリアでのご活躍を心から祈っています!

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オンラインサロンで仕入れた情報を何点か

我々ユーザーが知りたいであろう、オンラインサロンで仕入れた情報です。そして自分が気になることを何点か質問もしてきました。勇気を出して、守屋プロにも直接聞いてきましたよ!

前作との違いは?

「見えざる進化」=フレーム内側に発泡ウレタンを100%充填し、いやな振動を減少させ快適性が増した。内部発泡ウレタンの量が増えたため、フレームの重量バランスを一から設計し直した。

また、新たに16×19のストリングパターンがラインアップに追加された。16×19は、18×20と比較してスピン量+7%、打ち出し角度+18%であることが確認されている。

TF-40のRA値は?

メーカー公表はしていないが、前作とRA値は同等。

グリップ形状は扁平型?

テクニファイバーは、TF-40含め、いわゆるヨーロピアンタイプ=扁平型グリップを採用している。丸型グリップを好む日本人の中にはやや扁平と感じる人もいるかもしれないが、以前と比較するとテクニファイバーも随分丸形に近づいている。

(守屋プロに質問)現在使用中のモデル(T-Fight RS 315)と比較してどのような感触?

TF-40は「しっかり感」「つかむ感覚」が強い。一方で、外した時は伸びが出にくい。

現在のT-Fight RS 315は反発感があって硬めだが、TF-40は硬さは感じにくくしっとり感がある。現在のラケットからの変更も十分に考えられる良いラケット。

(守屋プロに質問)ジョコビッチ問題(豪州入国拒否問題)は現地ではどのようにとらえられている?

かなり騒がれているが、選手間では冷ややかな目でみている人も多いように感じている。

スペック・製品情報

さて、メーカーが公表しているラケットのスペックです。

発売日は、2022年1月15日(土)です!

参考:テクニファイバー社 TF-40プレスリリース

フェイスサイズ、重量からは、トラディショナルなモデルと見受けられます。決して簡単ラケットではないだろうな、というのが試打前の印象です。

テクニファイバー TF-40 2022のインプレ・レビュー

今回提供されたモニターラケット、セッティングは次の通りです。

TF-40 315 16M(315g 16×19)

セッティング:テクニファイバー X-ONE BIPHASE 1.25mm、50ポンド、2本張

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ヨーク部分のグロメットは8穴で、中央が密なストリングパターンとなっています。メーカー説明によると、16Mと18Mの経糸のピッチは同じで、横糸は16Mの方が1mmずつ広いピッチとなっているそうです。

フレームのメーカーロゴ・モデル名ロゴは、TFマークを重ね合わせたカラフルデザインが入り、またTFマークを重ね合わせた立体プリントが特に秀逸です。このデザインの素晴らしさは、購買欲を刺激します!

尚、私は比較的硬めで飛び過ぎないラケットを好んで愛用していますので、そのような者が語るインプレとしてご理解ください。

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フレックス(フレーム硬さ)は硬め!?

RA値は不明ですが、フレックスはやや硬めに感じます。しかし、打感は硬くはありません。

フレーム自体はかなり強靭、剛性感が高いのですが、ボールを打つと、守屋プロが言うようなしっとり感、柔らかさを感じます。「ラケットの硬さ」は、フレーム自体の硬さだけでなく、フレーム厚、フレーム形状、衝撃吸収性能、グロメット形状、スイングスピード、プレースタイル、全ての要因が影響して決まります。

TF-40は、21.7mmの薄目のフレーム厚・ボックス形状によるしなやかさ、充填されたウレタンフォームによる衝撃吸収性能の高さ、その重量感などが相まって、しなやか・しっとりとした打感を実現しているのだと考えられます。

強靭でありながら、カンカンとした不快な感触はありません。

打感:しっとりしなやかだがブレない芯の強さ

ヒッティング時のしなやかさの一方で、相手のスピードボールに打ち負けない芯の強さも併せ持ちます。

TF-40は打感のしなやかさの割にパワーロスが少ない気がします。315gのフレーム重量も手伝って、ボールにパワーが伝わりやすく、スピードは上げやすいです。フラットドライブの伸びの良さは自分自身も実感し、ヒッティングパートナーも同様の感想でした。

またフレームの強さ、重量感の助けで、ブロックショットが非常に冴えました。相手のファーストサービスに対するブロックリターン、突き球に対するブロックボレーは、打ち負けずに良いボールを打つことができました。

スピン性能とコントロール

弾道が上がりにくい、というのが私にマッチしなかった部分でした

密なストリングパターンの影響でしょうか。現在の愛機ツアー100と比較すると、スピンが掛かりにくく、ボールが持ち上がりにくいです。

スピンサービス、フォアハンドトップスピンは、いつもよりオーバー気味で、初日ではなかなかコントロールがアジャストできませんでした。

もう少しフラットドライブの意識を持って、前方向への素直なスイングを意識して打ち直したいと思います。またセッティングをポリ系ストリングに変えて評価もしてみたいと思います。

重量感は

TF-40 315 16Mを手に取ると、ズシっとかなり重さを感じるのですが、実は私が現在使っているプリンス ツアー100(310g、バランス310mm)とはわずか5gしか違いません。バランスは同じ310mmですので、振ってみると全く違和感はありませんでした。

実はこのラケット、純粋なボックス形状なのはスロート部分だけで、フェイス部は樽型ボックス、ヨーク部分は楕円形状になっています。98SQinchのフェイスサイズということもあり、振り抜きは意外と良いのです。

決して楽をさせてくれる重さではありませんが、私の場合は315gの重さのデメリットよりは、打ち負けない安心感の方が勝りました。

テクニファイバー TF-40 2022に搭載されたテクノロジー

メーカーからの情報ですが、TF-40に用いられているテクノロジーをまとめます。

今回新たに搭載されたのは、100FOAM INSIDE(100%発泡ウレタン充填)で、それ以外は前作からそのまま踏襲したテクノロジーだそうです。

【100 FOAM INSIDE / 卓越したフィーリングと安定性能】

前作は適所に部分的に採用していた特殊フォーム(発泡ウレタン素材)をフレームの全周に100%充填。手に伝わる不要な振動を軽減するとともに、卓越した快適性と安定性をさらに向上するテクノロジー、100% 「FOAM INSIDE」を使用。
【RS Sharp Section / シャープなボックス形状】

前作で高評価だった性能を継続し、TF-40は角を感じるシャープな四角形断面の純粋なボックス形状を採用。 打ちごたえとフィーリング、そしてホールド感のあるコントロール性能を追求するフレーム形状。
【X-Tense BG / ストリングメーカーならではのグロメット構造】

全周のグロメットが通常よりも大きくすることで、ストリングの可動域を拡大し、ホールド感のあるフィーリングとたわみ戻りによるパワーを生み出す「X-Tense BG」 テクノロジーを採用。
参考:テクニファイバー社 TF-40プレスリリース

テクニファイバー TF-40 2022のインプレまとめ

TF-40のしっかり詰まった重厚なフレーム、しなやかさを発揮する21.7mmの薄ラケには、どこか懐かしさすら覚えます。

ごまかしのきく器用なラケット、楽にパワーを出力してくれるラケットではなく、しっかりと振っていく人、スピードボールへの対応、相手のパワー生かしたプレーをする時に活躍してくれそうなラケットです。

ラケット自体が余計なことをしないので、テクニック習得中の中級の方が使ってみるのも面白そう。純粋にテニス技術に向き合う助けになってくれるかもしれません。

最後は、推奨プレーヤーで締めくくりたいと思います。

テクニファイバー TF-40をおススメできる人
  • フラットドライブを極めたい
  • プロスタッフ好き
  • カウンターパンチャー
  • トラディショナルなラケットが好き
  • 薄ラケ好き
  • 中級以上のテクニック磨きのお供に

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