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【ラケットインプレ】プリンス ファントム 2025(100&O3 100)のインプレ・レビュー(PRINCE PHANTOM 2025)/粘り強くしなる競技系ラケット「振っていけ!」

当記事はPR・広告を含みます。

目次

プリンスのNEWファントムシリーズから、ファントム100&O3 100の紹介です。

NEWファントムグラファイトはすでに7月に発売開始となりましたが、ファントム100&O3 100は9月下旬のリリース予定です。

デモラケットをみっちり打ちましたので、インプレを紹介します。

プリンス ファントムグラファイト 2025 プロフィール

スペック・製品情報

 ファントム100ファントムO3 100
カラーオーシャンブルー
フェイスサイズ100inch2100inch2
平均ウェイト305g310g
スイングウェイト290
バランス315mm310mm
全長685mm(27inch)
フレーム厚20-22-20mmトップから20-20-16.5mm
パワーレベル825800
素材高弾性カーボン+テキストリーム×ザイロン+高分子エラストマー
グリップRESI TEX TOUR eco(ホワイト)
サイズ1,2,3
RESI TEX TOUR eco(ホワイト)
サイズ2,3
ストリングパターン16×1816×18
推奨テンション44-52-60lbs44-52-60lbs
メーカー希望小売価格¥39,600 (税込)
発売2024年9月下旬
生産国MADE IN CHINA
メーカー説明TeXtreme x ZYLON+ATSで今まで以上のパワーとコントロールを実現。ハードヒットからテクニックを使うショットまで競技者の求める性能が詰まった最強のオールラウンドモデル。テキストリームテクノロジーを象徴する最薄部16.5㎜シャフトの競技系モデル。TeXtreme x ZYLONをシャフト部とフェイスの2時と10時の部分に搭載することで、薄型フレームなのに、パワフルショットを実現。高速スウィングがしやすく掴んで飛ぶ感触が特長。

プリンス公式サイトより

インプレ・レビュー

デザイン

前作のファントムは、ネイビーブルーメタリックに、グリーンのグロメットが差し色として入っているデザインでした。

今作は、あのマイケルチャングラファイトを彷彿とさせる美しいブルーで、角度によってはエメラルドグリーンにも見えるメタリックカラーです。メーカーロゴやモデル名の文字色はゴールドで、高級感が漂います。

非常にシンプルなデザインながら、カラーリングが美しく爽やかで、多くの人にウケそうな素晴らしいデザインだと思います。

試打インプレ

2週間にわたって、自分でもそれぞれみっちりと打った他、テニス仲間にも試打してもらいました。

ファントム100 セッティング

PHANTOM PRO 1.25mm 52ポンド

【ファントム O3 100 セッティング
 PHANTOM PRO 1.25mm 52ポンド

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フレックス(フレーム剛性・たわみ)

今作においても、ファントムシリーズに特有のしなり感の強いフレームです。

100,O3ともに、フェイスでボールを掴む「たわみ感」もよく感じ取れます。特にO3はボールを掴む感覚が強く表現されます。フレーム自体はかなり柔らかいのですが、粘り強く高弾性で(ザイロンの影響か)捻じれやブレの少なさも好印象でした。

個人的にはかっちりした硬質なフレームが好みですが、特にストロークに関してはファントムの球持ちの良さがコントロールのしやすさにつながり、好感触でした。

打感:球持ちが良い/低弾道で飛距離は抑え目/深く鋭い球を打つにはスイングスピードが必要だがスイングスピードを出しやすい振り抜きの良さ

100,O3とも球持ち感が強くマイルドな打感です。

特にO3はインパクトで掴む感覚が強く、「掴んで放り投げる」ようなイメージが当てはまります。ラケットの薄さの影響から、飛距離やパワーを出すには自分でスイングスピードを上げていく必要がありますが、空気抵抗の少ない薄ラケ&O3はとても振り抜きが良い=スイングスピードを上げやすいため、「思い切り振れるラケット」という捉え方ができるでしょう。

100はO3よりはオールラウンド系寄りで、しなりも相対的にやや抑え目になります。一般的には柔らかくマイルドなフレームに属しますが、粘り強い高弾性なしなりで、比較的心地よくボールを飛ばしてくれます。例えばプリンスのツアーやビーストと比較すれば、ファントム100は球持ち感はかなり強く、飛距離は出にくいフレームになりますが、ブンブン振りたい人にはちょうど良いラケットと感じられのではないでしょうか。

両モデルともに、軌道は低めにいきやすく、飛距離は抑え目。鋭く深くストロークをコントロールするメニューでは、かなりスイングスピードを上げる必要がありました。

なお、薄ラケではあるものの、衝撃緩和性能に優れ、手や腕への負担は軽減されています。この点はかなり強調して伝えたい部分です。

スピン性能:ストリングパターンの影響でかなり引っ掛かりが良い/スピンは十分かけられる

スピン系黄金スペックのような、勝手にスピンが掛かるような感覚はありませんが、16×18の粗目のストリングパターンの助けでかなり引っ掛かりが良く、スピンだって十分こなせます。

特に、ストリングの可動域が大きいO3はスピン性能が高めです。低弾道で飛距離が出にくい、スピンがかかりやすいO3は、やはりしっかり振れる人に向くラケットと言えます。

また、例えば浅いボールをチョリっと持ち上げるようなスピンもかなり対応しやすいと感じました。

Nさん:最上級レベル30代男性

Nさんは、苦手のないオールラウンドプレーヤー。ネットプレーも織り交ぜるバランスの良いプレースタイルで、ストロークはフラットドライブ系で伸びのあるボールを放つ。

現在の使用ラケット:PRINCE PHANTOM 100(2022)

ファントム100を試打
2022モデルの100と比較して、パワーが向上した印象。特にボレーとバックハンドの際、パワーアシストを感じた。
他にはフラット系のショットの際にしっかり収まってくれる感じがした。ストリングの違いもあるかもしれないが、スピン系のショットはなかなか感覚がつかめなかったので、もう少し打って慣れる必要はありそう。

ファントム100を使ったNさんは、サーブやストロークともにフラットドライブがキレキレで、手が付けられない好調ぶりでした。全体的に深いコントロールが冴えていましたが、ご本人はスピン系のショットがフィットしないという感覚もあったのかもしれません。

Sさん:上級レベル40代男性

現在の使用ラケット:PRINCE BEAST100(2024)

ファントム100を試打
前作のファントムよりも打感は柔らか目。
ボールの飛びは良いが、自然と回転がかかり、最後にベースライン付近でボールが落ちる感じを受けた。
ラケットがしっかり振れなくてもボールは飛んでくれる印象だった。

Sさんとは初めてテニスをご一緒したのですが、しっかりと引き付けてコントロールできるストロークが持ち味で、NEWファントムが合っていそうでした。

Kコーチ:30代男性

現在の使用ラケット:DUNLOP CX200(2024)

ファントムO3 100を試打
CX200の感覚からすると飛んでいかない。もっとスイングパワーを上げないとラケットの持ち味が出せなそう。
球離れの良いパンっと弾く系のラケットが好みなので、ファントムO3は少々辛い。

左利きで、サーブが武器で展開の速いプレーが持ち味のKコーチは、ファントムO3のフレームはマッチしなかったようです。サーブを数本打った時点で「あぁ合わなそう」と漏らしていました。Kコーチはベースラインから下がらずに、相手のボールスピードを生かしたライジングを多用するので、ラケットには弾き感を求めるようです。

搭載テクノロジー

ファントムシリーズに搭載されているテクノロジーです。出典:プリンス公式サイト

パラレルホール

全体の86%のストリングがフレームの外側まで1直線になるようにグロメットホールを設定。スウィートエリアが(特にトップ方向へ)拡大。スウィートエリアとヒッティングポイントがリンクし、パワーとスピン性能をアップします。(PHANTOM 100に搭載)

エクスパンドホール

グロメットホールの径を大きくし、ストリングスの接点をフレームの外側にすることで、ストリングスお動きをスムーズにしてスウィートエリアをフェイスの全方向に拡大します。(PHANTOM 100に搭載)

Purify Vibration System Ⅱ(P.V.S Ⅱ)

長時間のプレーでもパフォーマンスが落ちないように開発された新機能。
新素材の高分子エラストマーをグリップからシャフト部に搭載範囲を拡大し、打球時の衝撃と不快な振動をふるいにかけて心地よい打球情報のみを手に伝える。いまだかつてない超衝撃吸収・超振動吸収を実現。
疲労の蓄積を軽減しプレー後半にも再現性の高いスウィングを可能にする。(PHANTOM 100 / O3 100 共通)

テキストリーム×ザイロンテクノロジー

TeXteme × ZYLONをシャフトとフェイスの2時、10時に搭載。
今まで以上に捩れ剛性を高めることで更なるスピードボール、パワー、スピン、そしてコントロール性を実現。
また、衝撃吸収性もアップデートされ、打球感、快適性も大きく向上。現代テニスにおける攻撃力、守備力、変化に対応し、あらゆるショットにおいて優位性をもたらす。(PHANTOM 100 / O3 100 共通)

ATS(Anti-Torque System)

シャフトに加え、フェイスの10時と2時の位置にTeXtreme×ZYLON(Twaron)を配置することで、フェイス上部の剛性が増し、ボールの推進性とコントロール性がアップ。
さらには、振動吸収性が増し、クリアな打球感で「掴んで弾く」性能が向上。(PHANTOM 100 / O3 100 共通)

2ピーススロート

インパクトの衝撃を軽減し、ストリングスの振動を抑える2ピース構造のスロートを採用。(PHANTOM 100 / O3 100 共通)

ファントムグラファイト 2025 インプレまとめ

2024年9月下旬発売予定のファントムシリーズ。

2022モデルを使用していたお二方に試打してもらいましたが、いずれも新作はかなり好評で、攻撃的なプレーがしやすくなったようです。スピン系よりは、直線的な攻撃型ストローカーの持ち味を引き出してくれるかもしれません。

個人的な好みで言うと、意外とO3の掴み感が心地よく、しっかり振ってコントロールできた時の気持ちよさが感じられました。ノーマルファントムはもう少しバランスが良くて、使えるユーザー幅が広そうです。

自分で振って飛ばせる競技系プレーヤーで、柔らかくしなる競技系ラケットを求める方には、ぜひ試してみてもらいたい2モデルです。

ファントム2025のインプレ・レビューまとめ
  • 粘り強いしなり感とたわみ感・ホールド感が特徴
  • 柔らかいが高弾性
  • O3の掴み感は秀逸
  • 衝撃少なく腕への負担が少ない
  • スピンは意外とかけられる
  • 競技系O3とユーザー層が広い100
  • 振っていくべき薄ラケ
  • デザイン偏差値はかなり高い!!

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