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【ラケットインプレ】プリンス ファントムグラファイト 2025(100&107)のインプレ・レビュー(PRINCE PHANTOM GRAPHITE)/往年のオリジナルに近づいた「現代版グラファイト」

当記事はPR・広告を含みます。

目次

プリンスから7月にリリースされる、NEWファントムグラファイトシリーズ。

これまで展開してきた素材「テキストリーム×トワロン」が、最強繊維であるザイロンを搭載した「テキストリーム×ザイロン」に一新され、性能だけでなく打感も向上したと、もっぱらの前評判です。

今回、発売前に打たせてもらう機会に恵まれましたので、インプレを紹介したいと思います。

プリンス ファントムグラファイト 2025 プロフィール

スペック・製品情報

 ファントムグラファイト107ファントムグラファイト100
カラーグリーントルマリン
フェイスサイズ107inch2100inch2
平均ウェイト305g310g
スイングウェイト290
バランス310mm
全長685mm(27inch)
フレーム厚トップから21.5-20-17.5mm
パワーレベル850790
素材高弾性カーボン+テキストリーム×ザイロン+高分子エラストマー
グリップRESI TEX TOUR eco
サイズ1,2,3
RESI TEX TOUR eco
サイズ2,3
ストリングパターン16×1916×18
推奨テンション45-53-61lbs44-52-60lbs
メーカー希望小売価格¥41,800 (税込)
発売2024年7月7日
生産国MADE IN CHINA
メーカー説明伝説のラケット「GRAPHITE」が新素材TeXtreme×ZYLONを纏って現代テニスに対応する超攻撃型ラケットとして登場。
21.5-17.5㎜のCTS構造、TeXtreme+ATSが生み出すパワーとスピン。独自のクロスバーが最高のコントロールを可能にする勝つためのラケット。
扱いやすいオーバーサイズでよりコントロールを求めるプレーヤーに!よりコントロールを求めるプレーヤーに!

プリンス公式サイトよりより

インプレ・レビュー

デザイン

前作のファントムグラファイトは、オリジナルグラファイトを意識したグリーンの1本ラインが入り、つや消し塗装でしたが、今作はかつてのグラファイトⅡに似た、グリーンメタリックのグロス塗装に変更されました。

数年前まで艶消し塗装が主流の時期が続きましたが、最近ではグロス塗装が再度盛り返してきた印象です。個人的にはグラファイトにはグロス塗装がマッチすると考えているため、今作はルックス的にも高得点だと思います。

今作のデザインで、個人的に一番評価しているポイントは、以下の通り「オリジナルグラファイトのロゴや文字の配置」をかなり忠実に再現している点です。

  • ヨーク左右に「PRINCE」ロゴ
  • フェイストップに「OVERSIZE」「MIDPLUS」の文字
  • クロスバーにモデル名「GRAPHITE」の文字

今作は、往年のグラファイトファンの琴線に触れること間違いなし!

試打インプレ

107と100の比較、そして前作とも比較しながらインプレします。

グラファイト107 セッティング

①EMBLEM CONTROL1.25mm 53ポンド

②HARRIER RESPONSE 1.25mm 53ポンド プレストレッチ5%

【グラファイト100 セッティング
 TOUR XX SPIN 1.25mm 52ポンド

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フレックス(フレーム剛性・たわみ)

107,100ともにフレックスは前作よりもしっかりした印象。前作よりも余計なしなりがなくなった一方、ボールを掴む感覚は損なわれていない印象です。しなり感が少なくなった分、たわみ感、掴み感を感じやすくなったのかも知れません。

私は前作の柔らかくしなるフレームがやや苦手でしたが、そこが払しょくされたため、オリジナルグラファイトに少し近づいてくれたように感じました。

107と100を比較すると、フレーム自体のしなりに大きな差はないですが、フェイスサイズが大きい分だけ107の方が面のたわみはより強く感じられます。

打感:前作よりもドライで爽快に打てる!107/100ともにしっかり振っていける(飛びは抑え目)

今作は、ややドライな打感に変わり、心地よく爽快なフレームに仕上がりました。

最大厚21.5mmの薄ラケということで、ラケット自体のパワーは抑え目=フレーム自体が飛ばしてくれる感覚は少なく、パワーロスせずに振った分だけパワーが伝わるコントロール系の醍醐味が味わえます。どちらのサイズも、どんどん振っていくべきラケットで、スイングスピードが控えめの人にはその良さは実感しにくいかもしれません。

107は、スイートエリアが大きい分、オフセンターヒットに対して寛容ですが、真ん中に当たった時にややぼやけてしまう感覚はあります。当たった時の心地よさや打ち応えを感じたい人であれば、100の方がマッチしてくれそうです。

スピン性能:どちらもスピンはかかりやすいが、よりスピンがかかるのは107

薄いボックスフレームにも関わらず、スピン性能は上々です。ストリングが粗目ということが手伝って、一定の引っ掛かり感があります。

特に107は、同じスイングでもナチュラルスピンが加わり、高弾道に飛んでいきます。高弾道なボールコントロールは107に分があります。回転系サーブもしっかり掛かってくれるし、スライス、ボレーなどの滑る系の回転も違和感はありません。

100はスピン特化ラケットではないものの、プロスタッフXを使用中の私としては、違和感なくスピンコントロールができました。107と比較すると、より潰して打つ意識がマッチするフレームです。

搭載テクノロジー

ファントムグラファイトシリーズに搭載されているテクノロジーです。出典:プリンス公式サイト

ATS(Anti-Torque System)

シャフトに加え、フェイスの10時と2時の位置にTeXtreme×ZYLON(Twaron)を配置することで、フェイス上部の剛性が増し、ボールの推進性とコントロール性がアップ。
さらには、振動吸収性が増し、クリアな打球感で「掴んで弾く」性能が向上。

CTS

グリップ上部からフレームトップ部にかけて均等に厚みを増していくフレーム形状により、スウィートエリアがトップ方向へ拡大します。さらに、フレックスポイントから打球点までの距離が長くなるため、フレームのしなりによるパワーがアップします。

ボックスフレーム

ボックスフレーム


フレーム全体をボックスフレーム(四角形状)構造にすることで、フレームの捩れを大幅に軽減し、優れた面安定性と高いコントロール性能を生みだします。

クロスバー


グラファイトの象徴とも言える「クロスバー」が、強いインパクトに対してもねじれが最小限に抑えられ、フレックスポイントを上方に設定することで、「名器グラファイト」が持つ特徴的な打球感を生み出します。

Purify Vibration System Ⅱ(P.V.S Ⅱ)

長時間のプレーでもパフォーマンスが落ちないように開発された新機能。
新素材の高分子エラストマーをグリップからシャフト部に搭載範囲を拡大し、打球時の衝撃と不快な振動をふるいにかけて心地よい打球情報のみを手に伝える。いまだかつてない超衝撃吸収・超振動吸収を実現。
疲労の蓄積を軽減しプレー後半にも再現性の高いスウィングを可能にする。

テキストリーム×ザイロンテクノロジー

TeXteme × ZYLONをシャフトとフェイスの2時、10時に搭載。
今まで以上に捩れ剛性を高めることで更なるスピードボール、パワー、スピン、そしてコントロール性を実現。
また、衝撃吸収性もアップデートされ、打球感、快適性も大きく向上。現代テニスにおける攻撃力、守備力、変化に対応し、あらゆるショットにおいて優位性をもたらす。

ファントムグラファイト 2025 インプレまとめ

オリジナルグラファイトに近づきつつ、より進化したファントムグラファイト2025シリーズ。

107は、98~100inch2が主流の現代においては存在感を放ちます。

「硬派なコントロール系ラケットが好きだが、大きなフェイスサイズの恩恵を享受してみたい。オフセンターを恐れずにどんどん振っていきたい!」「マイケル・チャンのように、高弾道のボールを織り混ぜた粘り強いストロークを展開したい」

そんな人にぜひ試してもらいたい1本。

100は、上級者向けの王道ラケットになりうる、クセが少なく、性能的に苦手が少ない仕上がりです。

「クセの少ないシバけるコントロール系ボックスフレームが好み」「ストロークもネットも、何でもこなしたい。自分のやったことが反映されやすい硬派なラケットが使いたい」

そんなイメージで選ぶと良さそうです。

ファントムグラファイト2025のインプレ・レビューまとめ
  • 前作より剛性感が高くなり、しなりは少なく、たわみと掴みは維持
  • オフセンターヒットをカバーしてくれる107
  • クセと苦手の少ない硬派な100
  • スピンラケットではないが、ストリングの粗さのおかげでスピン性能は十分に及第点
  • 振っていくべき薄ラケ
  • デザイン偏差値はかなり高い!!

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