ベテランにもマッチしそうなポリ系のストリング探しシリーズ。
第34回目は、『ルキシロン 4G』です。
ルキシロン 4Gは、テンション維持性能を実現した第4世代ポリで、ある程度のスイングスピードが求められるハード寄りのポリエステルでした。
ルキシロン 4G(LUXILON 4G)の特徴・スペック
製品のプロフィールから紹介します。
メーカー | ルキシロン(LUXILON) |
製品名 | フォージー(4G) |
ゲージ | 1.25mm、1.30mm |
カラー | ゴールド |
素材 | ポリ・エーテル・エーテル |
生産 | MADE IN BELGIUM |
価格情報 | 12.2m:¥ 3,190 (税込) 200mリール:オープンプライス 最安価格12mカット品1,760円(価格+送料)、200m:18390円 送料無料~ ※2022.3.21楽天調べ |
商品説明 | [POWER + CONTROL + TENSION MAINTENANCE]抜群のテンション維持性能で、 パワーと初期の打球感を長時間維持する次世代ストリング。 アレクサンドロ・ドルゴポロフ、ウイリアムズ姉妹、ニコラス・アルマグロなどが使用。 |
メーカーの言う4Gの最大の売りは、ポリエステル系の長年の課題であった「テンション維持性能を改善した」という部分。その特性から第4世代ポリと位置付け、4th Generation→4Gとネーミングされています。
ルキシロン 4G 1.25mm(LUXILON 4G)のインプレ
【セッティング】
PRINCE TOUR100(16×18)
48ポンド、プレストレッチ5%、1本張り(ゴーセン張り)
3回にわたって延べ4.5時間打ってきました。
★点数
反発感 | |
ホールド感 | |
スピン性能 | |
テンション維持 | |
コスト(市価) | |
総合点 | |
打感硬さ |
総評:硬くてたわみは少ない/スイングスピードが求められる4G
テンション維持性能を重視して開発された4Gですが、その打ち心地は比較的しっかり目、硬めと言えるでしょう。
張りたて直後は特に、弱々スイングではボールが飛んでいってくれず、ストリングのたわみも感じにくく「ハードだな~」というのが率直な感想でした。
一方で、自分は思い切りよく打てるサーブやスマッシュといったオーバーヘッドショットに関しては心地よく、ストリング自体が余計なことをしないので、コントロールも良好でした。この結果から、スイングスピードが伴えば、良い感触で打てるストリングであると結論づけました。
それは、あっさりとしたドライな打感とも言い換えられます。
数日経過、数時間経過すると、さすがにテンションも低下してきて、やや球持ちを感じられるようになりました。個人的には2日目の打感の方が圧倒的に好みでした。張りたてが最高と感じられないということは、私にはマッチしないストリングなのだろうと思います。
ストリングの感触詳細を、以下報告していきます。
打感(反発・ホールド)
ホールド感、球持ち感は乏しい感触です。
反発感も決して高いとは感じられず、「飛んで行ってくれない」というのが私の感想です。飛ばすためにはスイングスピードが必要、そういうストリングだと思います。
2日目の打感の方が私は好みだったということから、私程度のミディアムなスイングスピードのレベルであれば、少しテンションを下げて調整するとガラッと印象が変わるかも知れません。
ルキシロンのポリストリングの中では、私は最も硬く感じる糸でした。
スピン性能
表面の滑りはよく、スナップバックも良いため、スピン性能は問題ありません。
スピン性能は、丸形ストリングとしては想定通り、及第点だと思います。
テンション維持性能
テンション維持性能はポリの最高レベル
48ポンドで張り上げ、張り上がりの面圧は51.2ポンドと、ややしっかり目の面圧。
張った当日に1.5時間使用し3.1ポンドのテンションロス、3日後さらに1.5時間使用し延べ5ポンド低下。7日目までに3回使い5.3ポンド低下。
今回の検証では最初の数日間の初期低下は中レベル、その後のテンションロスがゆっくり、という経過です。7日目にすでに下げ止まりに近い状態で、30日後まで観察しましたが、ポリとしては過去最高レベルでした!
- 張り上げ直後 51.2ポンド
- 張り上げ当日 1.5時間使用後 48.1ポンド ▲3.1ポンド ▲6.1%
- 張り上げ3日後 延べ3時間使用後 46.2ポンド ▲5ポンド ▲9.8%
- 張り上げ7日後 延べ4.5時間使用後 45.9ポンド ▲5.3ポンド ▲10.4%
- 張り上げ14日後 延べ9時間使用後 45.8ポンド ▲5.4ポンド ▲10.5%
- 張り上げ30日後 延べ12時間使用後 45ポンド ▲6.1ポンド ▲11.9%
コスト
2022年3月16日時点で、最安価格12mカット品1,760円(価格+送料)、200m:18,390円 送料無料~です。
高価なルキシロンの例にもれず、4Gも高値安定ですね。
ホームストリンガー視点での感想
丸形ポリとして特段張りにくいことはありませんでしたが、個体差によるものか、巻き癖が強くて、少し時間をかけながら張ることとなりました。この問題が4Gのせいなのか、個体差のせいなのかは分かりません。
インプレまとめ
ルキシロン 4G(LUXILON 4G)は、しっかり系でややハードなポリストリング。
その良さを引き出すためには、ある程度のスイングスピードが必要と考えられます。テンション維持性能が良いため、若くてパワフルなプレーヤーには高い支持が得られそうです。
そのテンション維持性能はポリ最高レベルなので、打感の変化を嫌う人には最適なポリかもしれません。
推奨プレイヤーをまとめます。
- スイングスピードが速い、自分から飛ばしていける人
- テンション維持性能重視、打感の変化を嫌う人
- あっさり系、ドライ系の打感が好み