史上最高に華麗なテニスプレーヤー、我々の英雄”ロジャー・フェデラー”
明日8月8日に40歳になるフェデラーですが、いまでもテニスを楽しみながら、我々を魅了し続けてくれています。
ただ、現役選手としての時間はあまり多く残されていないのも事実。フェデラーファンの中には、まだ現役のうちにフェデラーウェアを入手したいと考えている人もいるかも知れません。
私も、敬愛するフェデラーモデルのナイキウェアを、ネットフリマを利用してかなりの数入手してきましたが、多少の失敗や妥協すべき点など、色々ときづくこともありました。
その私の経験から、『ナイキ時代のフェデラーウェアについて』、『フェデラーウェアをフリマアプリで入手する時に抑えておくべきポイント』をまとめて紹介します。
フェデラーのナイキウェアの魅力
フェデラーのナイキウェアは、キャリア前半は専用モデルではなく、他のナイキ契約選手と同じ通常モデルを着用していました。2004年の写真を見ると、同じくナイキ契約だったヒューイットと同じデザインのウェアを着ていることが確認できます。
3連覇が掛かる2006年のウィンブルドンで、ナイキがフェデラーのためだけに作ったホワイトジャケットの頃から、ナイキは本腰を入れてフェデラー専用モデルを売り出すようになります。
翌2007年ウィンブルドンでは、フェデラー着用のナイキ商品に初めてRFロゴがつくようになり、そのロゴ自体がフェデラーの偉大さのシンボルとなったことで、フェデラーウェアの威厳も一段と増していくようになります。
フェデラー専用モデルのデザインは、万人受けしそうな一般モデルとは違い、非常に個性的で王者然とした雰囲気のものが多く、たまに「これはフェデラー以外には着こなせない…」と思わされる、独特過ぎるデザインも存在します。
そんな個性的なウェア達ではありますが、何と言っても胸や肩に光るRFロゴ、そもそもフェデラーモデルというだけで十分価値が認められています。
2018年にナイキ契約を終えて丸3年が経ちましたが、フェデラーが活躍したグランドスラムモデルかつ状態が良ければ、かなりのプレミア価格でなければ入手できません。
RFマークをデザインしたのは、実は妻のミルカさんだったということをご存じでしょうか。最初はRFブランドの香水のボトルにあしらったデザインだったものが、その後ナイキによってRFロゴりのウェア、シューズ、キャップが作られるようになったそうです。
参考:THE TENNIS DAILY
フェデラーのナイキウェアを購入する時に抑えるべきポイント
ネットフリマで購入するにあたっては、モデルのレア度、商品状態、ウェアの特性を理解しておいて損はありません。
欲しい時が買い時
ナイキのフェデラーモデルは2018年以前の商品のため、少しずつ良い状態の品が減ってきています。また、日本で販売されなかったモデル、販売数が少なかったモデルは、特にレア品扱いとなっています。
もし探しているでモデルで、状態の良い商品に出会ったとしたら、おそらくその時が買い時です。
ナイキのウェアはポリウレタン素材を多用
“ポリウレタン”は、非常に弾性が高いという特性から、テニスウェアに多用される素材です。
ポリエステルに混紡してストレッチ性を付与したり、布同士を接着する目的で使われたり、ゴム風の表面コーティングとしても使われますが、経年劣化(加水分解)しやすく、寿命の短さ(使用・保管状態によるが一般的に数年程度と言われる)が大きなデメリットです。
残念ながら、フェデラーのナイキウェアにもポリウレタンはかなり使われていて、製造から時間が経ったものほど、キレイに見えても劣化している場合があるため、注意が必要なのです。
劣化例①:ナイキのスウッシュマークがベタベタに溶けている
写真のモデルは、2007年のフレンチオープンモデルの色違いですが、未使用品だったにもかかわらず、ポリウレタンプリントのナイキのスウッシュマークが、経年劣化でベタベタに溶けてしまっていました。
幸いなことに、洗剤と歯ブラシでコスリ洗いをしたところ、周囲のシミとスウッシュマークに残っていたベタついたプリントも、キレイにすることはできましたが、スウッシュマークは失われてしまいました。
劣化例②:襟の型崩れ
このウェアも同じく2007年のフレンチオープンモデル。スウッシュマークが溶けてしまった以外にも問題が生じています。
テニスウェアの襟は、型崩れしないための芯地として、ポリウレタン接着剤が使われているケースがありますが、このウェアはポリウレタンの劣化によって襟が型崩れを起こしてしまいました。
劣化例③:ポリウレタンの接着剤が劣化してウェアが崩壊
写真は、2013年全米オープンモデルの2色ですが、シームレスの袖付けのため、ポリウレタンの接着剤が使われていたようです。
ネットフリマで、非常にキレイな状態で入手し、しばらくは気に入って着ていたのですが、ある日突然袖部分が剥がれてしまいました。同モデル色違いのブルーもチェックしてみたところ、同じように接着部分が剥がれはじめていて、もうテニス用に着ることはできません…。
劣化例④:スウッシュマーク・RFロゴのひび割れ
プリントタイプのスウッシュマークは、時間経過とともにひび割れが生じてきます。
この部分は、着用回数(洗濯回数)、保管状態によって、かなりの程度差があります。着用自体には問題ないのですが、やはり見た目は損なわれます。
ネットフリマで購入する際は、スウッシュマークやRFロゴの状態を写真でしっかり確認したいところです。
劣化しにくいモデルは!?
とにかくポリウレタンを使っているウェアはリスクを抱えています。
上の写真はポリエステル100%のモデルですが、背部デザインのプリントはポリウレタン製のようです…。
マーク、ロゴについて考えてみると、例えば上の左側の2モデルは、サテン布地を貼り付けたスウッシュマークとなっていて、ベタツキやひび割れのリスクはかなり低いと考えられます。接着剤にポリウレタンが使われている可能性は高いですが、剥がれたとしても布用の接着剤で治すこともできそう。
右側の2モデルは、スウッシュマーク、RFロゴは、ゴムプレートを圧着させた仕様です。2018年モデルの仕様なので、今後どのように劣化するかは予想が難しいですが、かなり頑丈に圧着されていて簡単に剥がれることはなさそうです。ただし、ゴムプレートがポリウレタン製の可能性はあります…。
ポリウレタンを使っているウェアは、大なり小なり、劣化は避けられません。どこまで許容できるのかを十分に考慮しながら、品探しをしたいですね。
サイズ間違いには注意!
テニスウエアあるあるなのですが、フェデラーウェアには、日本サイズ(JPサイズ)と海外サイズ(USサイズ)が混在して流通しています。いずれもS、M、Lなどの表記だけでは判断できません。
ネットフリマで検討する際、親切な出品者であればそれを記載してくれているケースも多いのですが、不明な場合は出品者に質問してみましょう。
見分け方としては、シャツの横腹内側についている白タグ(素材、サイズ、洗濯表示などのタグ)にサイズ表記があるかどうかで分かります。日本サイズであれば、身長、バストなどが記載されます。
例えば170/88A、Chest95cm、165-175cmと書かれている場合は、日本サイズのMと判断できます。
これは価値あり!? RFウェアの紹介
私が所有するRFウェアの中から、思い入れが強く、これは価値あり(?)と思われるものをいくつかご紹介したいと思います。
2011年 フレンチオープンモデル(French Open 2011)
こちらは2011年のフレンチオープンモデルです。スウッシュマークはややひび割れていますが、着心地は良い一着です。
フェデラーがこのウェアを着た2011年全仏は、ジョコビッチが開幕から驚異の41連勝、破竹の勢いで乗り込んできた大会でした。そのジョコビッチとの準決勝は、戦前の予想では圧倒的にジョコビッチ有利とされていましたが、この試合でフェデラーは驚異的な勝負強さを見せつけます。
セットカウント2-1フェデラーリードの第4セット、タイブレーク6-5のマッチポイントで、アドサイドからセンターへノータッチエースで試合を締めくくったフェデラー。
勝利の瞬間、にこやかに人差し指を揺らしながらネットへ向かい、その直後に大きく吠えたフェデラー。その一連の表情、仕草は、今だに忘れられないしびれる格好良さでした。
ちなみに決勝戦は…ナダルに美味しいところをしっかり持っていかれましたが、ジョコビッチ戦の躍動が忘れられない一着です。
2012年 マドリードオープンモデル(Madrid Open 2012)
クレーキングのナダルや、この大会時No.1だったジョコビッチなど、多くのトップ選手たちから「足が滑る」と大不評だったブルークレーでしたが、フェデラーだけはあまり不満を言わずに着々と勝ち上がり、決勝戦はベルディヒとの死闘を制し、見事優勝。
その時に着ていたのがこのモデルで、ブルークレーに同化するような美しいブルーウェアです。ポリウレタンが混紡されているおかげで、伸縮性がものすごく高い一着です。
2017年 インディアンウェルズ BNPパリバ・オープンモデル(BNP Paribas Open 2017)
前年の奇跡の復活優勝劇に続いて連覇を果たし、グランドスラム20勝目を達成したのが2017年の全豪オープン。その時に着ていたモデルの色違いの一着です。
全豪終了後のロッテルダム大会で優勝し、歴代最年長36歳6ヶ月で世界ランキングNo.1に返り咲いたフェデラー。ナンバーワンとして乗り込んだインディアンウェルズ BNPパリバ・オープンで着用していたのがこのモデルになります。
決勝戦ではマッチポイントを握りつつデルポトロに惜敗してしまいましたが、フェデラーナンバーワン復帰モデルとして、非常に気に入っているウェアです。
2018年 ハレ・オープンモデル(Gerry Weber Open 2018)
ウィンブルドンの前哨戦のひとつ、ドイツのハレ・オープン(当時はゲリーウェバーオープン、現在はスポンサー変更でノベンティオープン)にフェデラーは毎年出場し、10度の優勝を達成するほど相性の良い大会となっています。
2018年大会では残念ながらチョリッチに負けて準優勝でしたが、この大会で着用していたのがこの一着。そして、フェデラーにとって最後のナイキウェアとなりました。
このアシンメトリーなデザインと爽やかなブルーが非常に格好良く、着丈が短いスリムフィットのため、着る人を選びそうですが、記念すべき一着であり、私はとても気に入っています。
ちなみにこのモデルには色違いのレッドも存在しますが、結局不出場だった同年のフレンチオープン着用予定モデルだったようです。
2018年 USオープン幻のモデル(US Open 2018)
このウェア、実はフェデラーは一度も袖を通したことがありません。
ナイキとのウェア契約を終え、フェデラーは既にユニクロに契約変更していましたが、ナイキ側ではしばらくRFウェアの権利が残っていた模様。もしウェア契約が延長されていた場合、2018年全米シーズンにナイキがフェデラーに着用させたかったウェアがこちらの一着です。
この年のナイキは、『斜め』をテーマにしていたようで、シャポバロフなどが着ていた通常モデルも、斜めが強調されたデザインとなっていました。
当初は、そのV字に入ったデザインと、ダークグリーンカラーの地味さが微妙な印象でしたが、いざ着てみるとシルエットが秀逸で着心地が良く、色は地味なのに結構目立つところ、オレンジに輝くRFマークが妙に気に入ってしまいました。
このモデルには、淡いオレンジ色の色違いが存在します。
まとめ
フェデラーファン仲間のために、ナイキ時代のフェデラーモデルウェアに関する情報をまとめました。
そのウェアは、モデルチェンジのペースが非常に早かったため、数十種類ものモデルが存在します。
その中から「あの時フェデラーが着ていた思い出のモデル」、「デザインが秀逸なモデル」など、自分のお気に入りが見つかると良いですね。
そして、ネットフリマで購入する際には、できるだけいらぬ失敗が避けられるよう、当記事をご参考にしていただけると幸いです。