ストレートグリッパーのストリングマシンがほしくて、ここ数年の間、検討を続けてきました。
情報収集の結果、『GOSEN オフィシャルストリンガー20EX(GM20EX)』に照準を絞り、年明けに購入を決断。メーカーからの直送で1週間以内に届き、早速使い始めています。
今回、この機種を選択した背景や、実際に使用してのレビュー/インプレを紹介したいと思います。
新しいストリンギングマシンを検討した背景
これまで10年以上使ってきたスピンジャパンのディアナSPは、20万円以内のコンピューター制御のマシンとしては、かなり高機能で素晴らしいモデルでしたが、理想の張りを追求した場合に、不満点もありました。
たとえば、回転式ロータリーグリッパーである点、クランプベースの操作性や遊びの多さ、テンションスタート&リリースボタンの操作性、サイドサポートの短さ、ターンテーブルロックがレバー式である点など。
正しく張り上げる上では、大きく問題となることではありませんが、もう少し操作性の高い機種が欲しくなりました。
そして、私が次の機種に求めた条件は次の通りです。
- メーカーやショップの保証・サポート体制
- ストレート引きのグリッパー
- オートリリース機能のあるクランプベース
- テンションスタート・リリースボタンがグリッパーに付属(ガットチャック後部に付属)
- サイドサポートが十分な長さかつ高強度
- ターンテーブルロックがオート/マニュアル切替でボタン式
- プレストレッチ機能/ノット機能 搭載
- 大きすぎないサイズ
- 予算 50万円以内
この条件にほぼ当てはまったのが、今回購入したGOSEN オフィシャルストリンガー20EX(GM20EX)でした。価格は50万円を少し超えて予算オーバーとはなりましたが。
GOSEN オフィシャルストリンガー20EX(GM20EX)の機種情報
型番 | GM20EX |
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電 源 | AC100V~220V (50/60Hz)、ACアダプター |
本体外形寸法 | 長さ1034mm × 幅500mm × 高さ360mm |
スタンド | 長さ778mm×幅427mm×高さ720~890mm |
重 量 | 本体15kg+ターンテーブル14kg+スタンド20kg |
工 具 | テニス/バドミントン兼用クランプ2ヶ スターティングクランプ1本 バドミントンフォルダー4ヶ ストリンギングツールセット ・スターティングクランプ1本 ・ニッパー1本 ・プライヤー1本 ・目打ち2本 ・セッティングオフオール1本 ・L型 6mm/5mm/3mm 六角レンチ各1本 ・バドミントンビリヤード1本 |
製品国 | 台湾 |
価 格 | 定価 ¥660,000(税込) |
この機種はコンピューター制御であり、以下の通り必要十分な機能が搭載されていて、私のニーズを満たしてくれました。
コンピューターデジタル表示 | |
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【L B S / K G S】 | 設定単位の選択(ポンド/キロ表示)※0.5単位 |
【S P E E D】 | 引っ張りスピード3段階選択(L/低速・M/中速・H/高速) |
【B R A K E】 | ターンテーブルのブレーキング・システムの切替機能(オート/マニュアル) |
【PRE-STR】 | プレストレッチ機能(0%、5%、10%、15%、20%) |
【KNOTTENSION】 | 結び目の張力低下を防止(自動的に+10%) |
【M U T E】 | ブザー音のON、OFFを選択できます。 |
GOSEN オフィシャルストリンガー20EX(GM20EX)のレビュー
固定して置くことができるスペースは必要
本体サイズはかなり大きく重いため、場所は固定して置くことになります。長さ1034mm × 幅500mm (高さは1m強)そして設置したラケットが回転するだけのスペースを確保しなければなりません。
重量があるため、自宅のフローリングや畳を痛めないように、小さなラグカーペットやゴムシートなどを敷いた方が良いでしょう。
ラケットセットがとても楽
マシンへのラケットセットは、以下写真内の大きいダイヤルでサイドサポートを調整、内側の小さなダイヤルでセンタービリヤードを調整するだけの簡単作業です。
また、ラケットの接触する部分の樹脂製アタッチメントは数種類が付属しており、ラケットに合わせて簡単に交換することができます。
テンションスタートは2つの方法に対応
テンションスタートボタンはガットチャックの右側についており、このボタンでテンションをかけたりリリースすることができます。
またテンションボタンを押す以外に、ガットチャックを左側に押す操作でも、テンションスタートが出来る点も大きなメリット。わざわざガットチャックを触らず、ストリングを手前に引くようにして操作すれば、勝手にテンションをスタートしてくれて楽なので、私はこの方法を使っています。
ミニマムで高性能のクランプ
非常にズレと滑りの少ないクランプはかなり高性能。クロス張りの際には、ストリングのどの部分でもはまりやすく、ストレスなくクランピングできます。
またミニマムサイズな点もメリットで、二つとなりのストリングを挟んでもクランプ同士が干渉しないため、グロメットに近い場所で止めることができます。
クランプベースの操作性の高さ
クランプベースの安定感も高く、ロックした場所からのズレが少なく高い精度を誇ります。この『精度の高さ』が、比較的廉価な機種との大きな違いでしょう。
また、リリースボタンはちょうど押しやすい大きさで、ロックの解除も非常に楽。
ちなみにクランプベースの解除は、リリースボタンを押す以外に、クランプを外して下に落ちるとクランプベースロックも外れてくれる仕様になっています。
収納式の工具入れも適度なサイズ
収納式の工具入れは、ガットを張る際にだけオープンさせるため、普段はホコリを被ることがありません。
付属のストリンギングツールセットのすべてと、ボールペン、ストリングカッターを入れても十分な大きさです。
まとめ
GOSEN オフィシャルストリンガー20EXは50-70万円の中堅機種でありながら、非常に精度が高く、快適なストリンギングのために必要な機能を搭載した高性能ストリンギングマシンでした。
精度が高いために余計な操作や手補正を必要とせず、ストリンギングの省時間にもつながります。以前の機種では張り上がるまで最低30分要していましたが、この機種なら20分以内も可能です。
ストリンギングは確かに人の技術を求められますが、ストリンギング経験の浅い方にとっては、このようなマシンの精度や機能性が大きな助けとなってくれるはずです。
とにかく張っていて快適で、ストリンギングそのものが今まで以上に楽しくなりました。