ここ1年程オムニコートではアディダスとナイキのクレーコートシューズを使ってきましたが、久しぶりにアシックスのオムニ用シューズを履きたくなり、ゲルレゾリューション9とソリューションスピードFF3で悩んだ末、前後の動き重視でスピードFF3を選択しました。
ということで、今回は『アシックス ソリューションスピードFF 3/ASICS SOLUTION SPEED FF 3』のレビューです。
ソリューションスピードFF 3(SOLUTION SPEED FF 3 OC)
最初に製品情報です。
製品名 | アシックス ソリューションスピードFF 3/ASICS SOLUTION SPEED FF 3 |
サイズ | 25~29㎝(0.5cm刻み) |
カラー | Blue Expanse/White、White/Tuna Blue、Koi/Blue Expanse |
素材 | アッパー:合成樹脂・合成繊維 アウトソール:ゴム底(NON MARKING RUBBER) |
生産 | MADE IN VIETNUM |
価格情報 | 通常価格 ¥17,800(税込) |
メーカー説明 | 高次元のスピード スピードフラッグシップモデル 新構造のSPEEDTRUSSは、シューズ内側へのねじれを許容するだけでなく、前に加速するための地面反力を獲得することができるよう設計。新しいアウターソールの意匠は、アルゴリズムで意匠を生成し、グリップ力、軽量性、柔軟性をよりよいバランスで実現。メッシュとフィルムのアッパー構造により、アッパーに柔軟性を持たせ、軽量化を実現させ加速力を発揮。適所にPU(ポリウレタン)パネルを配置して、耐久性を維持。 |
現行アシックステニスシューズのフラッグシップは3シリーズありますが、
- スピード(軽量・瞬発系)モデル:ソリューションスピードFF3
- スタビリティ(安定性)モデル:ゲルレゾリューション9
- スピード&スタビリティ:コートFF3
今回セレクトしたのはスピードモデルのソリューションスピードFF3となります。
アシックスではその他、超軽量ハイグレードモデルの「プレステージライト5(オムニ用のみ)」や、セカンドグレードあたる「ソリューションスィフトFF2」「ゲルチャレンジャー14」、入門グレードの「ゲルデディケート8」「ゲルゲーム9」「ゲルスライド3」がラインアップされます。
サイズ感は!?
今回セレクトしたのはノーマル幅=ウィズ2Eの26cm。
これまでのアシックステニスシューズと比較すると、やや前足部にゆとりが感じられます。今回はインソールをスーパーフィートオレンジ(前足部に厚みあり)を入れるためこのサイズにしましたが、純正インソールや厚くないインソールであれば25.5cmが良かったと思います。
そう考えるとスピードFF1や2よりも、ややゆとりのあるサイズ感かもしれません。
ちなみに、私のこれまで履いてきたシューズと着用サイズは次の通りです。
モデル | 着用サイズ | フィット感 |
---|---|---|
アシックス GEL-Resolution6/8 | 26cm | ジャストフィット |
アシックス Court FF1 | 25.5cm | 縦ジャスト、前足部が幅広に感じる |
アシックス Speed FF1 | 26cm | ジャストフィット |
ナイキ Zoom Vapor 9.5 | 26cm | ジャストフィット |
ナイキ Zoom Vapor RF×AJ3 | 25.5㎝ | ジャストフィット |
ナイキ Zoom Vapor Ⅹ | 26cm | ジャストフィット |
ナイキ Zoom Vapor Pro | 26cm | やや縦に大きめ。厚手のソックスで締め上げてジャスト |
ナイキ Zoom Vapor Pro2 | 26cm | ジャストフィット 履き心地硬め |
On THE ROGER Pro | 26cm | 前足部はややゆったり感はあるがジャストに近い |
ミズノ Wave Exceed Tour5 | 26cm | 超ジャストフィット |
アディダス アディゼロウーバーソニック 4 | 26cm | 超ジャストフィット |
ソリューションスピードFF 3のインプレ/レビュー
ランニングシューズかのような軽さ/軽量ながらブレない安定感/反発を感じるソールは柔らかすぎず最高な履き心地/人によってはカカト抜けしやすいかも
両足平均274g(26cm、インソール抜いた状態の場合)と超軽量で、ウェーブエクシードツアー5 OCとほぼ同重量でした。まるでランニングシューズのような軽さで、プレー前はテニスの激しい動きに耐えられるかどうか一抹の不安を覚えるくらい。
前足部と後足部をセパレートにして踏まず部分を樹脂パーツに、また踵側のアウトソールに溝を設けることでゴムの総量を減らし、軽量化を図ったようです。
しかしながら実際に動いてみると全くブレの心配はいらず、かなり安定感のあるシューズです。アシックスのスポーツシューズに用いられるミッドソール「FlyteFoam®」は、超軽量化を実現する空気含有量の大きい素材でありながら安定性と耐久性もあり、とにかく優秀な素材です。現在のアシックステニスシューズのフラッグシップモデルには全てこのFlyteFoam®が使われています(その他、SOLUTION SWIFT FFにも使用されるがセカンドライン以下は別素材)。
今回のソリューションスピードFF3では、最近のランニングシューズなどでよくみられる、カカトが張り出したミッドソールの意匠となっていますが、機能的な意味合いは少なそうです。全体的にスピード感を上手く表現したデザインとなっているのではないでしょうか。
履いて最初のうちは、やや屈曲性に乏しい印象でしたがカカト抜けすることはありませんでした。30分ほどプレーするうちにアッパーは足に馴染み、屈曲性もしっかり出てくれるように。
アッパー全体がメッシュの布素材のため硬さは感じにくく、前作、前々作以上のアッパー完成度だと思いました。また、アッパーの樹脂素材を前作比で少なくしたことで、屈曲部の割れが生じにくい(だろう)点は重要な改良ポイントだったと思います。アッパーの弱さはアシックスのテニスシューズの大きな欠点でしたので。
アウトソールの横幅も十分に取られており、サイドのブレも少なく踏ん張る際の安定感があります。アッパーも軽量素材でありつつ、プレー時に足が遊ぶこともありません。
少し気になったのは、シューホールが小さ目で、ヒモを締めたり緩めたりが若干しづらい点。これはヒモが緩みにくいということにも繋がっているのでデメリットとも言えませんが、プレー前には少し時間をかけて丁寧に締め上げる調整は必要です。
つま先のPガードは本当に必要な部分にだけ配置されていて、前足部のアウトサイドは全て布メッシュ素材となっています。またPガードも通気溝が入っているので全体的に通気性も素晴らしいです。
ヒールカップは柔らかく包み込む素材と形状で、カカト抜けも問題ありません。
オムニでのグリップ力は最強レベル/砂の少ないコートでは止まりすぎに注意!
現在のアシックスオムニコート用ソールは、最強のオムニシューズとの呼び声の高かった『アシックス オムニテレイン』のソールをほぼそのまま踏襲しており、「止まる」ということに関してはこれ以上ない性能を発揮します。
2か所のオムニでプレーしましたが、とにかくよく止まります。
砂の少ないオムニでは逆にグリップし過ぎ、止まりすぎてしまいますので、注意が必要です。個人的には、ある程度砂のあるオムニコート用として履いていきたいと考えています(砂の少ないオムニであればクレー用のヘリンボーンソールやオールコート用を選びたい)。
まとめ
久しぶりに購入したアシックスのオムニ用シューズ『ソリューションスピードFF 3/SOLUTION SPEED FF 3』は想像通りの高性能シューズでした。
前作を超える軽量化を実現し、性能面も落としていない素晴らしい完成度です。とても気に入ったのでオムニ用以外も欲しくなってしまいました。
アシックス大好き
細身~通常幅の人 ※2Eのみラインアップ
とにかく軽量シューズが好き
オムニでしっかり止まりたい
シンプルデザインが好き
毎回プレー前にしっかりシューレースの調整ができる
このような方々はぜひご検討ください。