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【テニスシューズ】靴ひもにこだわるべき理由がここにはある|奥深い靴紐=シューレースの世界

皆さんはテニスシューズの靴ひもにはこだわっていますか?

靴ひも=シューレースは靴のフィッティングを高めることが本来の機能であり、もちろん純正の靴ひもで十分その目的は果たせます。

ただ、ひもの通し方、結び方、材質、形状などの工夫でフィッティングがよりよいものになるとすれば、十分こだわる価値があるはずです。

今回は、靴ひも=シューレースにとことんこだわっていきたいと思います。

Contents

靴ひもの通し方

ひもの通し方でも履き心地や性能が変わります。テニスシューズで用いられる代表的な通し方は2つ、オーバーラップとアンダーラップです。

左がアンダーラップ/右がオーバーラップ

オーバーラップ

  • 手前から見てハの字状に見える
  • 上から下にかぶせながら通していく
  • 締めにくいが緩みにくい
  • ガッチリ安定したフィット感を得やすい

アンダーラップ

  • 手前から見てVの字状に見える
  • 下から上にすくいながら通していく
  • 締めやすいが緩みやすい
  • 自然なフィット感が好みの場合に良い
  • 硬さを感じる靴の場合は良い選択肢

スポーツシューズでは緩みにくいオーバーラップが多用されますが、上記の通り場合によってはアンダーラップが良いケースもあります。

例外として、ナイキズームヴェイパーのように、ハトメ(ひもを通す穴の部分のこと)がストラップ形状になっているようなシューズでは、オーバーラップ・アンダーラップの考え方は当てはまりません。

ナイキズームヴェイパーはストラップ状のハトメによってフィット感が得られる。

ダブルアイレット

カカトが抜けやすい、履き口が広すぎる時に使えるテクニックがダブルアイレットという通し方です。

どのテニスシューズにもほぼ必ずついている履き口に最も近い場所の2つの穴。この2つの穴にひもを通し、

  1. 輪を作る
  2. 靴ひもをクロスさせて通す
  3. その後は普通に結ぶ

これだけです。より足首近くに結び目が移動するので脱げにくくなり、カカト浮きがかなり軽減されます。その他のメリットとしては、靴ひもが長すぎる場合の対策にもなります(本当は適正な長さの靴ひもがベストですが、純正品が長すぎることもありますよね)。

場合によっては、足首周りだけがきつく感じる、足首が締まりすぎるなどの場合がありますので、シューズごとに判断した方がよさそうです。

ほどけない靴ひもの結び方

ほどけやすい靴ひもはケガの原因にもなりかねないため、十分対策したいところです。

その対策としてオススメしたい結び方、イアンノットとベルルッティ結びをご紹介します。

イアンノット

イアンノットは見た目は普通のちょうちょ結びと変わらず、しかしながら極めてほどけにくい結び方です。複雑に思えますが、慣れればとても簡単な結び方です。

ベルルッティ結び

ベルルッティ結びは、高級紳士靴で有名なベルルッティが提案している結び方です。 

独特な二重の結び目はエレガントな印象があるだけでなく、機能的にはイアンノット以上にほどけにくい、自然にほどけることはほぼない結び方です。

上記の結び方はテニスシューズのみならず、その他スポーツシューズや仕事で履く革靴にも応用が可能です。

靴ひもの種類

主にテニスシューズで用いられる靴ひもの種類と特徴は次のようになります。

種類特徴フィット感強度メジャー度
平紐通しにくく解けにくい面で抑え込むためフィット感が得られやすい弱めスポーツシューズでは極めて一般的
丸紐通しやすく比較的解けやすいフィット感が平紐より得られにくい高めスポーツシューズではあまり用いられない
楕円型やや通しにくく解けにくい柔軟性があり柔らかなフィット感中程度最近のテニスシューズでとても多い
左から、平紐、楕円型(オーバル型)、丸紐

これらの特徴を踏まえて選んでみてはいかがでしょうか。

オススメの靴ひも

個人的にオススメしたい靴ひもがあります。それはアシックスが開発したパワーホールドシューレースです。

締め付け部は細く頑丈な作り 結ぶ部分は柔らかな普通の平紐

紐を通す部分は細く硬い平紐で、締め付けがとても強く緩みにくいのです。そして結び目にあたる部分は幅広で柔らかい平紐となっていて、結び目がほどけにくいようになっています。

留意点としては細くて緩みにくいため、きつくしすぎて痛くならないようプレー前の調整が大切となります。素晴らしい靴ひもですが、決して高価なわけではなく数百円で買える代物です。絶対に靴ひもが緩んでほしくない試合にはこのシューレースを選びたいところです。

靴ひもの活用 私の場合

上記を踏まえて、私自身がどのように靴ひもを使い分けているかについてもご紹介します。

シューズはモデルによってかなりフィット感が異なるため、シューズごとに通し方、結び方、そして靴ひもを変える場合もあります(標準装備のものを使うことも多いですが)。

例えば次の3足について、

左から アシックス ソリューションスピードFF/アシックス GELレゾリューション6/アシックス 初代コートFF

アシックス ソリューションスピードFFの場合

厚みのあるインソールの影響で少々カカトが浅く感じるため、緩みにくい設定に。

  • アシックス パワーホールドシューレスに変更
  • オーバーラップで緩みにくく
  • 足首に干渉するためダブルアイレットにはせず
  • ベルルッティ結びで強固な結び目に

アシックス GELレゾリューション6の場合

フィット感は良いが、他のシューズよりやや屈曲性が劣るためにカカト抜けを避けたい。

  • 純正ひも
  • オーバーラップで緩みにくく
  • 屈曲時のカカト抜け防止のためダブルアイレット(ひもが少々長いためその対策にもなっている)
  • ほどけにくいイアンノット

アシックス 初代コートFFの場合

モノソック構造(ベロと足首部分を一体化させたインナーブーツ構造)のため、靴ひもにあまり頼らなくてもフィット感が十分得られている。脱ぎ履きがしにくいくらい足首周りのホールドがしっかりしているため、カカト抜けの心配は無用。パワーホールドシューレースが純正装備されているので緩みにくい。

  • 純正ひも(パワーホールドシューレース)
  • 靴ひも自体が緩みにくいためアンダーラップで柔らかいフィットに
  • イアンノット

あとは全てのシューズについて、左右の通し方はシンメトリー(左右対称)にすることもこだわっています。

最後に

たかが靴ひもとは言え、そこにこだわってみることでより良いパフォーマンスにつながる可能性があります。

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また、シューズのフィッティングで悩んでいる方は、シューズ自体を買い替えてしまう前に靴ひもを見直してみることで問題が解消するケースがあるかも知れません。ご紹介した情報が、皆さんの快適なフットワークの一助になれれば嬉しいです。

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