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【テニスシューズ】フェデラーシューズの系譜”ナイキコート エア ズーム ヴェイパープロ”を徹底解剖|インプレ・レビュー|NIKE COURT AIR ZOOM VAPOR PRO

フェデラーシューズの系譜である、ナイキのエアズームヴェイパーが、昨年までの「Ⅹ」から「プロ」へモデルチェンジし、デザインも大きく一新されました。

高校でテニスを始めて以来、ナイキテニスシューズの王道モデルを高頻度で愛用してきた立場として、このニューモデルも試さずにはいられませんでした。入手し、さっそく履いてきましたので、詳細をご紹介したいと思います。

Contents

最新作 エアズームヴェイパープロのインプレ/レビュー

まずは今回購入したエアズームヴェイパープロのレビューです。

ズームヴェイパープロとXを比較しながら、機能面を紹介していきます。

最新モデルの”プロ”ではさらに軽量化が進む

両モデルの重量計測の結果、最新作のプロでは、更なる軽量化が達成されました。

  • “X”:318.5g
  • “PRO”:312.8g

※いずれも26cm、インソールを抜いた状態で計測

Xもその前作9.5TOURより4%軽量化されていましたが、プロではさらに重量がそぎ落とされています。プロは、アッパー素材の布地が薄く、タンから前足部は伸縮素材のモノソック構造を取り入れています。

フィッティングは上々!?

サイズ感は、Xが26cmでジャストサイズ、プロは26cmで良いものの少々フィッティングは甘い印象でした。25.5cmにしても良かったのか!?

サイズ感としては大きく変わらないものの、フィッティングが異なるため、サイズで調整する必要がある人もいそうです。

プロはカカト部以外はモノソック構造のため、足当たりが非常にソフトで、最初から足馴染みの良さは感じます。

つま先の形状は、プロの方が立ち上がっていて、少し余裕を感じられます。アッパー素材はXのメッシュ素材の方が柔らかさがあります。

内足部のP-GUARDも、Xは切れ込みが入っていて屈曲性を考慮していますが、プロは少し厚く硬めのため、若干屈曲しにくいと感じました。屈曲のしにくさ故、ややフィッティングが甘くなった印象でした。

ハトメの形状の違いによるメリット・デメリット

ご覧の通り、Xはハトメがストラップ形状になっているため、シューレースの締め具合で簡単にフィット感を高められるメリットがあります。

プロは、シンプルかつ最低限のハトメ構造にしたことで、より軽量化が図れたことはメリットです。その一方で、ハトメがストラップ形状でなくなった影響、ハトメ部の長さが短くなった影響から、シューレースによる締め上げがしにくく、前足部のフィッティング調整力は落ちました。

アウトソールデザインは前モデルを踏襲

左:プロ、右:X

個人的に、あまり好みではなかったXのソールパターンは、プロにもそのまま踏襲されてしまいました。

このソールは、ハードコート用のわりに溝が深くて突起も多く摩擦が大きすぎます。ハードコートやカーペットに対しては引っ掛かりが強すぎるのです。

昨今のナイキテニスシューズ=ナイキコートはトップ(フラッグシップ)モデルが多数

現在、日本では店舗での商品展開が少ないナイキテニスシューズですが、実は今までにないくらいトップモデルが充実しています。

エアズームヴェイパープロ

まずは今回の記事で紹介しているエアズームヴェイパープロです。

このモデルは、フェデラーシューズの系譜であるズームヴェイパーシリーズの最新作。薄型のズームエアーが搭載され、どちらかというと過剰なクッション性ではなくダイレクトな履き心地が特徴のプロモデルです。

現在は、ルブレフ、カチャノフ、クビトバ、そして新進気鋭のアルカラスといったトッププロが愛用しています。

ナイキコート エア ズーム ヴェイパー プロは、ナイキコート エア ズーム ヴェイパー Xの人気の要素をすべて取り入れ、軽量性とサポート性を強化。3層構造のデザインで、要所の通気性、安定性、耐久性を確保しながら、これまでにない軽量化を実現しました。

ナイキ公式サイトより

Embed from Getty Images

今回私が購入した商品は、パリマスターズでカチャノフが履いていたモデルと同じものです。

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エア ズーム GP ターボ

躍動感あふれるテニスが特徴のティアフォー、そして大坂なおみが履いているのが、エアズームGPターボです。メーカーサイトからの情報では、大きめのズームエアで快適な反発性能を付与したシューズのようです。

テニスの試合ではスピードと激しさが求められ、プレーも長時間に及びます。ナイキコート エア ズーム GP ターボは、驚くほど反発性に優れたフルレングスのZoom Airユニットと、耐久性を強化したゾーンを融合。いつまでもフレッシュに動き続けられます。

ナイキ公式サイトより

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リアクト ヴェイパー NXT

より洗練されたミニマムなデザインながら、モノソック構造、フライワイヤーテクノロジー(鳩目とソールをつなぐナイロンワイヤー)などの高機能が搭載されているのが、このモデルです。

昨年、ディミトロフが見慣れぬシューズを履き始めたことが話題になり、注目を浴びたのがこのシューズでした。しかし、ディミトロフは、現在はズームヴェイパー9を履いています。

有名どころでは、ラドゥカヌがこのシューズで2021全米オープンを制しました。

次世代のテニスパフォーマンスを体感しよう。ナイキコート リアクト ヴェイパー NXTは、長年にわたって蓄積したアスリートのデータを活用し、トップレベルのトラクションと画期的なクッショニングシステムを実現。高速でハードな試合でも、ベストなプレーを後押しします。

ナイキ公式サイトより

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ズーム ヴェイパー ケージ 4

そして最後は、ラファエル・ナダルモデルで知られるズームヴェイパーケージ4です。

最も必要な部分に柔軟で耐久性に優れた素材を使用し、デザインをアップデート。タフな試合にも対応できる革新的なシューズです。ラファエル・ナダルのシグネチャーディテールで、コートを走り回りながらお気に入りのプレーヤーをアピールできます。

ナイキ公式サイトより

実はこのモデル、ナダルは現在履いていません。2020年フレンチオープンの途中までは最新モデルを履いている様子が確認できますが、ラウンドが進む中で、旧モデルの「ズームヴェイパーケージ3」に履き替えてしまいました。

なお、ナダルは2021年現在も、旧モデルを履き続けています。

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2020年フレンチオープン1回戦では「4」を履いているナダル

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2020年フレンチオープン ジョコビッチとの決勝戦では「3」に履き替えたナダル

余談ですが、ナダルは大きめでクッション製の良いタンを好んでいるようで、市販品とは異なるナダル仕様のタンのシューズを履いています。またズームヴェイパーケージ3の、アッパーに配置される樹脂製の網目をよく見てみると、市販品は凹凸が大きいのに対し、実際にナダルが履いているものは凹凸のないノッペリとした作りとなっています。

まとめ

少し余談が長くなりましたが、最新モデルの『ナイキコート エアズームヴェイパープロ』のレビューを紹介しました。

さすがナイキ、デザインはとても素晴らしい!

しかしながら上述の通り、前モデルと比較すると若干フィッティングの甘さがあるため、履く人を選ぶシューズとは言えそうです。

今回紹介したズームヴェイパープロ以外にも、現在はラインアップが豊富なナイキのテニスシューズですが、モデルによってフィッティングがかなり異なりますので、購入にあたっては必ず試し履きすることをおススメします。

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