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【テニスボール】テニスボールの賢い選び方/「使用目的」「コア」「フェルト」を基準に選択する

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目次

ラケット、シューズ、ウェアにこだわりのある方は多いと思いますが、みなさんテニスボールへのこだわりはいかがでしょうか?

現在販売されているテニスボールの分類や仕様詳細など、改めて情報を整理したいと思います。

テニスボールの分類

テニスボールは、大まかに「コア(ゴム)」「フェルト」の分類によって使用シーンを分けることができます。

「コア」「フェルト」「使用目的」とボール銘柄を以下一覧にまとめました。

スクロールできます
コアフェルト使用目的主なメーカー
ダンロップヨネックステクニファイバーヘッドウイルソン
プレッシャライズドウーブン試合
/練習
FORTTOUR
PLATINUM
X-ONETOUR XTUS OPEN
EXTRA DUTY
AUSTRALIAN
OPEN
練習St.JAMES
PREMIUM
TOURCOURTPROTOUR
STANDARD
St.JAMESTRINITI
ニードルHDCHAMPIONSHIPNFXCP
ノンプレッシャー練習
/レジャー
SRIXON LPNPXLD
管理人調べ

コア分類:プレッシャライズドボールとノンプレッシャーボール

ひとつめのコアの分類についてですが、これはテニス愛好家の皆さんであればご存じの知識だと思います。

プレッシャーライズドボール

「プレッシャライズドボール」は、ボールの内圧を高くすることで反発力を発揮するボールです。

ゴムコア内にガスや空気を外気圧(1気圧)よりも高い空気圧(1.8気圧程度とされる)を封入し、その空気圧を維持するために、アルミ缶やペットボトル缶に気圧の高い状態で密封し販売されます。使用前にプシュッと開けるボールは全てプレッシャライズドボールです(ウイルソンTRINITIのみ例外)。

ソフトな打球感・反発感に優れ、プロ含め試合球やスクール練習球のほとんどはプレッシャーライズドボールが使われます。

開缶した瞬間からコア内のガスが徐々に抜けていき、反発力が低下していくため、使用期限は比較的短いのが宿命です。スクールではおおよそ2~3か月間は使用するケースが多いですが、最後のほうには随分と空気が抜けて反発力がなくなっていることが実感できます。

価格的にはノンプレッシャーボールよりも高価格です。

ノンプレッシャーボール

「ノンプレッシャーボール」は、内部の空気圧ではなく、ゴム自体の弾力で反発力を得るボールのことです。

空気圧に無関係のため、空気抜けがなく打球感を保ちやすい点がメリットです。

規定上はプレッシャライズドボールと同じ反発力と重量なのですが、ゴムの弾力性のみで反発力を得るためにゴム自体が厚く硬くなり、硬質な打球感になりやすい、打球音が鈍くなりやすいボールです。

密封する必要がないためビニールケースなどで販売されています。そして、プレッシャライズドボールよりも低価格です。

ノンプレッシャーボールは低価格で長期保管に向くという特徴から、ボールを買い換える習慣のない人、ごくたまに使う程度のレジャー目的、球出し練習用に沢山ボールを必要とする人などに向きます。

銘柄としては、スリクソンLP、ヨネックスNP、テクニファイバーXLD、量販店の無名ボールなどがあります。

フェルト分類:ウーブンフェルトとニードルフェルト

意外と重要なのが、「ウーブンフェルト」と「ニードルフェルト」に分けられるフェルトの分類です。このフェルト種類を意識している人はあまり多くはないかもしれません。

こちらの動画では、その違いが詳しく紹介されています。

ウーブンフェルト

ウーブン(Woven)と織物のことを示し、ウーブンフェルトはその名の通り、織られたウール主体の生地を起毛させてフェルト状にした素材のことを指します。

ウーブンフェルトのボールは、そのフェルト自体が毛羽立ちやすいのですが、その毛羽立ちがボールの軌道を安定させることにつながり、不規則な変化を起こしにくいというメリットがあります。またバウンドを安定させる効果もあります。

プロも使うような試合球では、この自然な毛羽立ちを実現させるために、高級天然素材であるウールの含有比率を高くさせる必要があり、当然価格的にも高級となります(ダンロップFORT、ダンロップAO、ヨネックスTOUR PLATINUM、テクニファイバーX-ONE、 ヘッドTOUR XT、ウイルソンUS OPEN EXTRA DUTYなど)。

ウーブンフェルトでも、ウール比率を下げてコストダウンした準試合球や試合球に近い打感を実現している練習球も存在しています(ダンロップSt.JAMES、ダンロップSt.JAMES PREMIUM、ヨネックスTOUR、テクニファイバーCOURT、ヘッドPRO、ウイルソンTOUR STANDARD、ウイルソンTRINITIなど)。

  • ダンロップFORT
  • ダンロップAUSTRALIAN OPEN
  • ヨネックスTOUR PLATINUM
  • テクニファイバー X-ONE
  • ヘッド TOUR XT
  • ウイルソンUS OPEN EXTRA DUTY
  • ダンロップSt.JAMES
  • ダンロップSt.JAMES PREMIUM
  • ヨネックスTOUR
  • テクニファイバーCOURT
  • ヘッドPRO
  • ウイルソンTOUR STANDARD
  • ウイルソンTRINITI

ニードルフェルト

ウーブンフェルトが織物フェルトであるのに対し、ニードルフェルトは不織布フェルトのことを指します。

ウールは繊維が絡み合いやすい性質であり、この特性を生かして縮絨させる(毛を絡ませ合い縮ませる)ことで、頑丈なフェルトを作り上げることができます。ウーブンフェルトと比較すると、毛羽立ちにくく摩耗に強いフェルトです。

プレッシャライズドボールのニードルフェルトには、ダンロップHD、ヨネックスCHAMPIONSHIP、テクニファイバーNFX、ヘッドCPなどの銘柄があります。

なお、ノンプレッシャーボールは、すべてニードルフェルト製品となります。

  • ダンロップHD
  • ヨネックスCHAMPIONSHIP
  • テクニファイバーNFX
  • ヘッドCP
  • ノンプレッシャーボール

目的別分類:試合用/練習用/練習・レジャー用

試合用(および試合直前の練習用)

国内のほとんどの区市町村大会、草大会で使われるいわゆる「試合球」です。

大会プログラムには大会使用球が掲載されますので、事前の練習ではそのボールに慣れておくことが理想です。

  • ダンロップFORT
  • ダンロップAUSTRALIAN OPEN
  • ヨネックスTOUR PLATINUM
  • テクニファイバー X-ONE
  • ヘッド TOUR XT
  • ウイルソンUS OPEN EXTRA DUTY

練習用(マッチ練など試合想定の練習)

  • ダンロップSt.JAMES
  • ダンロップSt.JAMES PREMIUM
  • ヨネックスTOUR
  • テクニファイバーCOURT
  • ヘッドPRO
  • ウイルソンTOUR STANDARD

試合を想定した普段のマッチ練などでは、「プレッシャライズドボール」かつ「ウーブンフェルト」の準試合球を選ぶことが一般的です。また、草大会ではこのクラスのボールが試合球として使われるケースもあります。

このクラスに入るHEAD PROなどは、一部のプロ下部大会で使用されるケースもあるそうです。

試合球と比較すると、ゴムの質、フェルトの素材でコストダウンを図っていますが、打球感は試合球に近いものが多いです。

試合球よりフェルトの耐久性が高く、空気が抜けにくい工夫がされているものもあり、「長く持たせる」傾向のボールです。

練習用 番外編

「プレッシャライズドボール」かつ「ウーブンフェルト」ではありますが、少々変わったボールなのがウイルソンTRINITIです。

TRINITIは、空気抜けがしにくい厚いゴムコアを使用することで、プレッシャライズドボールにも関わらず紙パッケージで販売され、地球環境保護が謳われている製品です。

打感もノーマルの「プレッシャライズドボール」かつ「ウーブンフェルト」とは異質であり、好き嫌いがはっきり分かれる打感なようです。

その製品特徴から、試合を想定した練習用には不向きと考えられ、どちらかと言えば後述する「プレッシャライズドボール」かつ「ニードルフェルト」と同じように耐久性重視の使用方法が向きそうです。ただし、価格的には決して安くないため、ポジショニングはかなり難しいのが実際です。

従来のテニスボールに比べ、比重が低い化合物をボール内部のコアに使用する事により、ボールの重量はそのままに、内部のコアの厚みを40%厚くし、空気圧の耐久性を大幅に高めています。
開発にあたり、ENGAGE COREというコアのパテント(特許)テクノロジーを取得しています。

練習用(ボール出しなど球数を打つ練習)

  • ダンロップHD
  • ヨネックスCHAMPIONSHIP
  • テクニファイバーNFX
  • ヘッドCP

「プレッシャライズドボール」かつ「ニードルフェルト」の製品は、普段の球数を打つ練習用として、耐久性や性能保持を主目的に活用したい分類のボールです。

プレッシャライズドボールの打感はありつつ、フェルトは高耐久のニードルフェルトで摩耗に強いため、コストが重視されるサークルの練習球や、ボール出しマシンでの使用などが主な用途です。

練習(コミュニケーションテニス・低頻度のプレーヤー向け・レジャー目的に)

  • ダンロップ スリクソンLP
  • ヨネックスNP
  • テクニファイバーXLD

本格的ではなくレジャー程度に友人や家族とテニスを楽しむ、たまにしかテニスをしないのでその度にボールを下ろすのはもったいない、

そんな方向けには、「ノンプレッシャーボール」が良いでしょう。ノンプレッシャーボールは、何より空気抜けがなく、耐久性に優れ、長期間保管に向くボールです。フェルトは自ずとニードルフェルトとなります。

まとめ

コアフェルト使用目的主なメーカー
ダンロップヨネックステクニファイバーヘッドウイルソン
プレッシャライズドウーブン試合
/練習
FORTTOUR
PLATINUM
X-ONETOUR XTUS OPEN
EXTRA DUTY
AUSTRALIAN
OPEN
練習St.JAMES
PREMIUM
TOURCOURTPROTOUR
STANDARD
St.JAMESTRINITI
ニードルHDCHAMPIONSHIPNFXCP
ノンプレッシャー練習
/レジャー
SRIXON LPNPXLD
管理人調べ

たまにしかテニスをせず、あまりこだわりのないレジャー用であれば廉価で日持ちするノンプレッシャーボールを、それ以外であれば「プレッシャライズドボール」から、自身のレベル・プレー頻度・目的に応じて選択すればよいと思います。

テニスボール購入時に、少しでも参考になれば幸いです。

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