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【ラケットインプレ】ウイルソン ブレード100 V9(WILSON BLADE 100  V9)のインプレ・レビュー/「ハードさと心地よさ」使い手を選ぶコントロール系の薄ラケ

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目次

ATP/WTAのトップ100に最も選ばれているラケット『WILSON BLADE』シリーズがモデルチェンジをしました。

BLADE については、私はV6の頃に一度試打をして、その特有の柔らかい球持ち感が全く合わなかったため、個人的に避けてきたラケットです。それが、今回V9にモデルチェンジするにあたってフレックスが上がったということで、一度味見をしてみたくなりました。

BLADE の代表作は98inch2ですが、私は100inch2を主に愛用(プロスタッフX、ピュアストライク100)しているため、その比較のためにもBLADE 100を選択しました。

初めてのBLADE 100、そのインプレを紹介します。

ウイルソン ブレード100 V9の製品プロフィール

スペック・製品情報

最初にカタログスペックの紹介です。

 ウイルソン ブレード100 V9
フェイスサイズ645cm²(100inch2)
平均ウェイト300g
バランス320mm
全長685mm(27inch)
フレーム厚22mmフラットビーム
RA値60 ※テニスウェアハウス参照
素材BLX+ブレイディッド・グラファイト
グリップPRO PERFORMANCE、サイズ1、2、3
ストリングパターン16×19
推奨テンション50-60p
メーカー希望小売価格36,300円税込
発売2024年3月
生産国中国製
メーカー製品説明商品説明
ATP/WTAツアーで最も多くの選手に選ばれているBLADEシリーズの第9世代。安定性とパワー・コントロール性能を向上するために、カーボンテクノロジー”STABLE FEEL”を新たに考案。 この”STABLE FEEL”を採用することで、繊細な感覚を持つトップ選手が求めるBLADE独特のしなりと柔らかな打感を維持することを実現。

ウイルソンオンライン商品ページより
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インプレ・レビュー

デザイン

前作は、コガネムシ色のカラーシフティング・デザイン(光加減で色目が変わるメタリック塗装)でしたが、今作は鮮やかな艶消しエメラルドグリーン塗装となり、爽やかイケメンな顔つきに変わりました。

グロメットの蛍光グリーンパーツや、スロート部の赤いWマークなど、さり気ない差し色が良いアクセントとなっていて、デザインは全体的に好印象です。

ここ数年のウイルソンのラケットデザインは、数あるメーカーの中でもトップレベルに位置していると感じます。

試打インプレ

私は比較的硬めで飛び過ぎないラケットを好んで愛用していますので、そのような者が語るインプレとしてご理解ください。

セッティング
 SIGNUMPRO FIRESTORM 1.25mm 48ポンド プレストレッチ5% GOSEN1本張り

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フレックス(フレーム硬さ)

フレックスはテニスウェアハウスの参考値では『60』で、比較的柔らかいフレームなはずですが、実際はかなりフレックスがしっかりしており、打ち応えを感じます。

しなりのBLADEという印象が、今作では少し変わり、硬めに感じました。

後述しますが、当たり所によって硬質感の差が出る、そんな印象もありました。

打感:オフセンターで感じるハードさ=遊びが少ない/フェイストップで打てると最上の打ち心地が感じられる

打感としては、

オフセンターに当たった場合、なぜかとてもハードに感じ、誤魔化しが利かない。

一方で、真ん中よりもトップ気味に厚く当てられた時の心地良さがものすごい。ボールを包み込んで放り出してコントロールしてくれる『しなり』と『安定性』が感じられました。

正直な感想として、100inch2の割に遊びが少なく、難易度はやや高めのラケットです。しっかりと正しい打点、このラケットのスイートエリアに当てないと、良さが引き出されないと感じます。

ボールは低弾道に飛びやすく、一緒に打ったテニス仲間は「しっかり打たないと飛んでくれない」というコメントでした。自分にとっては、プロスタッフXよりも柔軟性はあるが、BLADE100の方が難易度が高く感じました。

ストロークは自分にとっては難しく、スイングスピードが上がるサーブやスマッシュはとても快適に感じました。ボレーは助けてくれないが、自分の意志が伝わりやすくコントロールしやすい印象でした。

スピン性能

このラケットはスピン特化型ではなく、低弾道・コントロール系ラケットです。

引っ掛かりもさほど良くないため、チョリチョリスピン系の人には不向きでしょう。

しっかり打てる人、スイングスピードのある厚いスピンを打てる人でないとコントロールが難しそうです。

搭載テクノロジー

BLADE100に搭載されているテクノロジーを紹介します。

CLICK &GO B&G

今作から導入されたグロメットで、要はバンパーやグロメットの取り外しがしやすいようにパーツ分けがされている構造です。

新たに開発されたグロメット構造

柔らかい打感を実現する素材を採用

誰でも簡単に取り外しが可能に

ウイルソン公式サイト商品ページより

X-LOOP

BLADE特有の、フェイスとスロートの外側・内側のフレーム形状が入れ替わる構造のことです。

フープの外側は丸みを帯び、内側は平らになったフレームの形状 と、スロートは外側が平らに、内側は丸みを帯びた形状にするこ とでスロートに部分にかけ、あえて“ねじられた形状”を採用。こ れにより、フレームが内側にひねるようにしなることでパワーを 蓄積し、内側に溜め込んだパワーを一気に開放すことによって ボールを飛ばす力に変えることを実現。

ウイルソン公式サイト商品ページより

BRAIDED GRAPHITE + BASALT

ウイルソン独自のカーボン構造を採用。これにより、より高いホールド感(ポケットフィーリング)やクリアな打感を叶え、あ らゆる状況でも最高のパフォーマンスを発揮する。

ウイルソン公式サイト商品ページより

PARALLEL DRILLING

ストリングが引っ張られるのと同じ方向にストリングホールを空ける「パラレル・ドリル」。その結果、ストリングがフレームに接する部分が外側に移動。そのフレーム厚の分ストリングの可動域が広くなり、スイートスポットの拡大とパワーアップを実現。

ウイルソン公式サイト商品ページより

DIRECTCONNECT

エンドキャップがハンドルのカーボンと直接繋っている事により、打球の感覚がより手元に伝わり易くなると同時に、ねじれに対する安定性がUP。

ウイルソン公式サイト商品ページより

ウイルソン ブレード100 V9 インプレまとめ

ウイルソン ブレード100 V9は、100inch2にしては難易度が高めのコントロール系ラケットでした。柔らかさが売りのブレードシリーズの割に、そこまでのマイルドではなく、使う人を選びそうな1本、というのが私の感想です。

ブレード100 V9のインプレ・レビューまとめ
  • これまでのブレードのイメージよりは硬い
  • 遊びは少ないがスイートエリア(フェイストップ)で打った際の心地よさは格別
  • スピン性能は控えめ
  • しっかり振れる人にこそ良さが引き出せる
  • フラットヒッターに向きそう
  • デザイン偏差値が高い
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