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【ケガ・ボディメンテナンス】ケガをした時の医療機関の使い分け”整形外科/整骨院/鍼灸院/あんまマッサージ”|健康保険が給付されるケースを理解する

テニスには何かとケガがつきものです。テニスでは主に肉離れ、捻挫が多くみられ、ひどい時にはアキレス腱断裂、脱臼、骨折など多岐に渡ります。

ケガが多い人は医療機関との付き合い方も熟知されていると思いますが、経験の少ない方はいざケガをしてしまった時にどうすれば良いか悩むケースもあるのではないでしょうか。

私は最近”テニスのケガ”の際にどのように医療機関を利用すべきかを学ぶ機会が増えてしまいましたので、できるだけ分かりやすくまとめていきたいと思います。

Contents

テニスでケガをした時に利用する医療機関の選択肢

まず、ケガの治療のために『健康保険』が使える(場合がある)医療機関・治療院を理解しておきたいと思います。主な選択肢は次の通りです。

  1. 整形外科
  2. 整骨院・接骨院・ほねつぎ
  3. 鍼灸院
  4. あんまマッサージ治療院

上記それぞれの特徴と利用時の留意点を紹介していきます。

医療機関それぞれの利用にあたって理解すること

整形外科

施術者

医師(国家資格)

また、医師の指示に基づいて”柔道整復師、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師”などの専門職が施術を行うことがある。

健康保険給付について

テニスによるケガであれば、”肉離れ、捻挫、アキレス腱断裂、脱臼、骨折”等々全ての種類のケガが健康保険でカバーされます(自己負担額はあります)。

例外として、テニスコーチがレッスン中にケガをした場合は労災扱いになる可能性が高いため、健康保険ではなく労災保険からの給付となるでしょう。

おススメのケース

テニスによるケガすべてについて第一選択となるでしょう。

プロフェッショナルである医師の診立てによって、ケガの程度を把握でき、適正な治療を受けることができ、適正な治療期間を理解できるため、ケガの急性期(ケガをしたての時期)は整形外科が最も推奨されます。

尚、整形外科では”柔道整復師、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師”も雇用されている場合が多くみられます。回復期、慢性期(後遺症状が残っている時期)に移行した場合には、医師の指示によって柔道整復師、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師による治療、リハビリを行う場合もあります。整形外科では、ケガ治療にたずさわるあらゆる職種からの治療を受けることが可能なケースが多いです。

留意点

整形外科と一口に言っても、医師によって得意なジャンル、専門(部位)、性格、雇う従業員・専門職の種類人数も当然異なります。

スポーツ整形を多く診ているか、リハビリでどのような治療ができるか、必要に応じて他の専門職に治療をつないでくれるか、などはWEBサイト、口コミなどを通して見定めたいところです。

また必要以上の治療をしていないか、例えば不要な薬の処方をしたり、むやみに長く通院させたりしないことも重要です。私の経験で、前に肉離れをした際にシップや痛み止めを処方されると思っていたのですが、それらは一切出さずにテーピングによる固定と安静期間の指示、回復期には電気療法へとつないでもらい、治療期間も最短で終わってくれた整形外科がありました。その先生をものすごく信頼して、今後もお世話になるつもりでいます。

整骨院・接骨院・ほねつぎ

施術者

柔道整復師(国家資格)

健康保険給付について

整骨院・接骨院ではテニスによるケガでも、ケガをした日付が明らかな『急性期』か『外傷性』のケガのみが健康保険で賄われます。具体的には以下の5つのケガが適用となりますが、種類によって医師の同意が必要なケースがあります。

【医師の同意が必要】

  • 骨折
  • 脱臼

【医師の同意不要】

  • 捻挫
  • 打撲
  • 挫傷(肉離れ等)

(自己負担額はあります)。

おススメのケース

自分自身で捻挫、打撲、肉離れと明らかに判断でき、重症でない場合の選択肢となるでしょう。私の経験で、ハムストリングを伸ばしてしまったが歩けないほどの痛みではなく、自身で『軽度の肉離れ』と明らかに判断できたため、整骨院のみで治療し回復をしたことがありました。

疲労性や慢性的な要因からくる不調(肩こり、筋肉疲労、慢性腰痛など)は健康保険は使えませんが、様々な角度から施術をしてくれますし、良心的な価格で対応してくれる整骨院も多いですので十分選択肢となります。

整骨院では主にストレッチ、テーピング、電気療法、超音波療法、温冷療法などを単独、もしくは組み合わせながら治療します。

留意点

上記のケガ以外で健康保険を使用した場合、あとから費用を請求され全額負担となってしまう場合もあります。また治療期間が3ヵ月を超える場合は、整骨院から健康保険側に治療継続が必要であることの理由書を送ってもらう必要があります。

同じケガに対して整形外科を受診中の場合は、整骨院での保険診療はできなくなり、全て自費診療となる点も注意が必要です。

うるさい健保組合などでは、柔道整復師による保険診療か適正かどうか厳しくチェックしているケースもあり、不正と認められた場合は利用者の全額自己負担になる場合もありますので、この点もご注意ください。

鍼灸院

施術者

はり師(国家資格)、きゅう師(国家資格)

健康保険給付について

鍼灸院(はり・きゅうの治療を行う施設)では、医師による適当な治療手段がなくなった場合かつ医師による同意(同意書か診断書)があった場合のみ保険で治療ができます。その場合でも、具体的に以下のケガのみが保険適用となります。

【医師の同意が必要】

  • 頸腕症候群(首、肩、腕、背中の痛み、しびれ、違和感など)
  • 腰痛症(腰の痛み)
  • 頚椎捻挫後遺症(ムチウチの後遺症)
  • 神経痛
  • リウマチ
  • 五十肩

テニスによるケガと考えると上の3つが該当するでしょうか。いずれにしても医師の診断が必要なため、保険診療のハードルは高めです。

(自己負担額はあります)。

おススメのケース

上記の通り医師による適当な治療手段がなくなり、まだ回復しない場合、保険給付外の治療も見据えて頼るべき選択肢となるでしょう。西洋医学(整形外科)でなかなか良くならない、慢性的な痛みや違和感を伴うケガなどで功を奏することも少なくないため、自費診療として利用する前提で受診してみると良いでしょう。

私の経験では、整形外科にて肩の腱板損傷と診断され、痛み止め服用と電気治療を継続しましたが十分回復しなかったため、鍼灸院で針・電気治療を行いつつ肩を痛めにくいサーブの打ち方を教えてもらうなどした結果回復したことがあります。

行う治療は針、灸、吸い玉など。経絡やツボをターゲットに行う治療で、あんまを併設している鍼灸院も多いようです。

留意点

テニスのケガという観点からは、健康保険が使用できる範囲はとても狭いです。

また保険診療が認められているケースでも6ヵ月ごとに医師の文書による同意が必要です。整骨院同様に、同じケガに対して整形外科を受診中の場合は、整骨院での保険診療はできなくなり、全て自費診療となる点も注意が必要です。

健保組合からの突っ込み(施術内容の確認)のうるささも整骨院と同様です。

あんまマッサージ治療院

施術者

あん摩マッサージ指圧師(国家資格)

健康保険給付について

あん摩マッサージ治療院では、『筋麻痺』or『関節拘縮』の症状があり、その症状の改善のために”あん摩・マッサージ”が必要と医師が同意(同意書か診断書)した場合のみ保険で治療ができます。繰り返しになりますが、以下の症状のみが保険適用となります。

【医師の同意が必要】

  • 筋麻痺
  • 関節拘縮

医師の診断が必要という点、治療可能な症状が限られる点から、保険診療のハードルは高めです。

(自己負担額はあります)。

おススメのケース

上記の症状に限り、医師による治療でも筋麻痺、関節拘縮が回復しない場合、また鍼灸院でもあん摩・マッサージを併設して行っているケースも多いため、鍼灸治療と合わせてあん摩・マッサージを行いたい時の選択肢となるでしょう。

はり師・きゅう師はあん摩マッサージ指圧師の有資格者が多いようですので、鍼灸・マッサージ院などの名前で治療を行っている施設が多くあります。いずれも経絡やツボをターゲットに施術を行う東洋医学として、西洋医学で功を奏しない場合は検討の価値ありです。

留意点

テニスのケガという観点からは、健康保険が使用できる範囲はとても狭いです。

また、保険診療が認められているケースでも6ヵ月ごとに医師の文書による同意が必要です。健保組合からの突っ込み(施術内容の確認)のうるささも整骨院・鍼灸院と同様です。

まとめ

少々細かく書きすぎてしまいましたので、最後に一覧表にしてまとめます。

ケガを治すのは結局は自分です。上記医療機関を上手に活用しながら、自分でできるセルフメディケーションはしっかり行うこと、必要であればテニスを我慢して安静期間を設けることも大切だと私は実感しています。

健康で長くテニスをやるためにも、まずは自分の体と上手に付き合っていきたいですね。

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