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【技術・戦術】試合に出るメリットは計り知れない

Photo by PIXABAY

みなさんはテニスの試合に出場していますか?

テニスはあくまでも楽しむため、健康・ストレス発散のためという方も多いと思います。

ただ、テニスの上達が楽しくない人はいないはずです。継続的にテニスを楽しむ人にとって、競技レベルでも市民レベルでも、必ず『上達したい』という欲求があると思うのです。

もしテニスがもっと上手くなりたい!という気持ちが少しでもあるならば、どんなレベルだったとしても試合に出場してみませんか?

今回、テニスの試合に出ることの意義について、整理していきたいと思います。

Contents

試合に出場する意義とは

テニスを楽しむみなさんは、より上手く、より強くなっていきたいと思っているはずです。試合に出場する意義は(試合そのものが競技テニスの目的であることを除けば)テニス上達のために必要なものを『知ることができる』につきると思います。

目的をもってテニスに向き合う人・目的をもって練習する人は上達する、その目的を知るための近道が試合に出場することだと思うのです。

では試合に出場することでしか気づけないこととはどんなことでしょうか?

自分を知ることができる

試合は自分自身のテニスをチェックするこれ以上ない機会です。

自分の実力が理解できる

緊張した試合の中でもできるプレイが本当の実力です。練習ではリラックスしてショットの確率などはあまり考えずに打てますが、試合では『普段何気なく打っているボールが思うように入らない』のではないでしょうか。このようなケースは、特に試合に出始めたばかりの人、久しぶりに試合に出る人は痛感すると思います。

テニスは場面に応じた正しいショット選択をし、最終的に相手に勝利することを目的としたスポーツです。実は使えないショットばかりを磨いていては、良い球が打てるだけで上達はしないままです。繰り返しになりますが、試合で発揮できるプレイと結果が自身のテニスの実力です。

自分の得意・苦手が理解できる

試合の中で自分自身の得意ショット・苦手ショットを理解することは上達するために欠かせません。例えば、

自信のショットのランク分け
  • 無意識に打てるショット=超得意ショット
  • 練習通りに打てるショット=得意ショット
  • 練習では打てるがなかなか試合で打てないショット=身についていないショット
  • 練習でも試合でも打てないショット=苦手なショット

このような点を理解できることで、普段どんな練習をすべきなのかに気づきます。

超得意ショット

理屈抜きで身体に身についているショットであり、特段の意識をしないで普段の通常練習で十分。理屈で考えると不調に陥りかねないのでいじらない。

※例えば「サーブは頭で考えずに感覚的に打ち分けも出来るし日によっての好不調も少ない。トスも安定しているので、あれこれ理屈は考えない方がよい」等の対応。

得意ショット

練習通りのショットが試合でもほぼ打つことができるのであれば、超得意ショットに近づけることを目指す。反復練習で磨きをかける他、安定するための改善点も意識、コーチからアドバイスをもらう。

※例えば「ボレーは得意だが日によってコントロールに多少バラツキがある。ボールへの入り方、打点などの不安定要素をコーチから指摘してもらいながら反復練習をして不安なく打てるショットへ近づける」等の対応。

身についていないショット

リラックスした練習では打てるが、いざ試合で重要な場面などでは硬くなって正しい打ち方を忘れてしまう。正しい体の動かし方が身についていないため、どのように打つべきかを理屈で抑えておく必要がある。正しく打てている時の体の動かし方を箇条書きでメモしておき、練習で展開する。また練習試合や本当の試合をコーチなどに見てもらい、改善点を具体的に指摘してもらい、それを練習で展開する。

※例えば「試合でフォアハンドリターンが突然返せなくなる。とにかくまずは正しい打点に入ること、ボレー並みのコンパクトテイクバックで打ちたい方向へ運ぶイメージだけを意識してみる。普段のリターン練習を増やし、前述の意識を実行しながら確認していく。上手くいくようであればこの意識が自身の正解として、試合でも実行してく」等の対応。

苦手なショット

打ち方自体が間違っている・知らない可能性が高いので、まずはコーチなどに教えてもらい、球出しなどプレッシャーの掛からない練習の中で身につけるようにする。

※例えば「ドロップショットが全く打てない。正しい打ち方のセオリーが理解できていないため、まずはコーチやドロップが得意な人から打ち方を教えてもらい、ラリー練習の中で実践してみる」等の対応。

以上のように、自分を知ることで練習に向き合う姿勢は変わり、それが必ず上達につながります。快楽を求め、むやみにバカ打ちばかりするような練習からも脱却できるはずです。

試合で必要な技術を知ることができる

練習では、それぞれのショットの打ち方を習得することはできますが、試合の場面で必要な技術は実は身についていません。

試合に必要な技術=ショットの選択
  • シーンに応じたショット選択(天候、サーフェスなど)
  • ゲームカウント・ポイントカウントに応じたショット選択
  • チャンス/ピンチに応じたショット選択
  • 対戦相手に応じたショット選択(相手のスタイル、レベルなど)

試合で必要な技術とは、要は普段の練習で磨いているショットの技術を、どのように選択して展開していくかという戦術面のことです。

当然ですが上級ほど、この戦術面のレベルが高いです。一方でさほど素晴らしいショットを持っていなくても、戦術面を理解できている人は試合に強いというのは事実です。

また、戦術は対戦相手からも大いに学ぶことができます。

テニスに必要なメンタリティを知ることができる

試合に出て普段通りにプレイができない時に、いかに自分の心の在り方が円滑なプレイを邪魔しているかに気付きます。試合では練習とは全く異なる精神状況、緊張状態に追い込まれます。試合の時には、

ネガティブにつながりやすいメンタリティ
  • どうしてもこのポイントが欲しい
  • どうしてもこのポイントを失いたくない
  • また同じミスをしてしまうかも知れない
  • とにかくミスしないようにしよう
  • 早く決めてしまおう

このような邪念、弱気によって身体が硬くなり、簡単なショットまでミスしてしまったり相手にチャンスボールを与えてしまったりします。

このようにならないために、メンタルコントロールの方法を習得することもテニスの重要な技術です。

あるべきメンタリティ
  • ピンチこそ思い切ったプレイをする
  • 欲しいチャンスこそ今までと変わらないプレイを貫く
  • 思い切りの良さはバカ打ちではないことを理解する
  • 自分でコントロールできない相手のスーパープレイは気にしない
  • 一喜はしても良いが一憂はしない
  • どんな場面でも決して諦めない
  • 絶対に勝てない相手はいないと心から信じる

このようなメンタリティは、実は何よりも重要な技術だと考えます。

テニス道具など新たなニーズを知ることができる

試合では緊張状態にあり感覚が研ぎ澄まされるため、自身が使用するラケット、ストリング、シューズ、その他グッズとの相性や課題、新たに必要なものに気づくことが少なからずあります。

このようなことを確認する良い機会にもなるはずです。

試合で確認できる”テニスギア”に対する新たなニーズ
  • ラケット
  • ストリング種類・テンション
  • シューズのパフォーマンス・ソール相性
  • ウェア
  • ソックス
  • グリップテープ
  • ドリンク
  • 振動止め
  • サポーター
  • テーピング
  • 応急対応の薬(鎮痛剤、痙攣予防の漢方など)

試合に出るとラケットバッグの中の必要アイテムも充実していきます。

試合を通して人としての幅が広がる

試合に出るとテニス技術習得のみならず、他にも素晴らしい副効用があります。

例えば新たな人間関係が広がるというメリットがあげられます。地域の市民大会に出続けていると新たなテニスの輪が広がりますし、絶対に負けたくないライバルが出現してさらにテニスにのめり込むきっかけになったりもします。

試合を通して人間洞察力、相手の心理を読む力が磨かれる効用もあります。

自分でコントロールできない要素に左右されないように努め、自分の努力や気の持ち方で状況を打開していく、というのはテニス以外にも十分活用できるメンタリティです。

テニスが上達する人は頭がよい人が多く、また人間的にも魅力的な人が多いのは、人としての幅の広さを兼ね備えているからだと私は考えています。

さいごに

テニスが上達したい人全員に試合出場することをおススメします。特に、次のようなことで悩んでいる、マンネリしている人はぜひ試合に出て欲しいと考えます。

  • 伸びシロがなくなり上達しなくなってきた
  • よい練習方法がわからない・練習に飽きてきた
  • テニス雑誌の技術指南がはまらない
  • 練習試合になると勝てない
  • テニス以外でも緊張に弱い

どんな大会に出るかについてですが、スクールに通われている人であればスクール内大会は慣れた環境のためハードルは低いと思います。また、大半の区市町村では春と秋に区市町村大会が開かれることが多いですし、エントリー費も安いためおススメです。また近隣のテニススクール主催のオープン大会なども探してみると結構あったりします。

ぜひ、ためらわずに試合に出て上達していきましょう!

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